平成8年5月10日
東京電力株式会社
当社は、電力の効率的な利用をはかるため、蓄熱式空調システムの普及
拡大を進めております。この蓄熱槽に蓄えた水は、非常時には消火用水や
生活用水としても利用できます。特に、そうした機能をも合わせ持った
多機能型の蓄熱槽を「コミュニティタンク」と呼び、当社事業所蓄熱槽の
多機能型への改修を進めるとともに(*)、公共建物をはじめとして一般
のビル等への設置の働きかけを行っております。
ついてはこのたび、都市災害時の水の確保を促進する観点から、当社事
業所において東京消防庁大森消防署のご協力のもと、放水の消防演習など
を下記のとおり実施することとしましたので、ご案内させていただきます。
(*) 都内5支社(練馬、板橋、大田、品川、葛飾)の蓄熱槽が多機能型
となっております。
記
1.時 期
平成8年5月22日(水)14:00 ~16:00 (雨天決行)
2.場 所
東京電力株式会社 東京南支店大田支社
東京都大田区池上5丁目12番地17号 電話:03-3752-2111
3.内 容
蓄熱槽水の多機能利用実演(蓄熱槽容量 450t)
・消防ポンプ車による蓄熱槽水を使用した放水演習
・ろ渦装置による蓄熱槽水の生活用水活用機能の実証
以 上
本件に関するお問い合わせ先
東京電力株式会社 広報部
03-3501-8111
(参 考)
蓄熱槽とは
空調に必要な冷・温熱を夜間の割安な電力でつくり蓄えておく水槽のこ
とで、当社は、この蓄熱槽を使った蓄熱式空調システムが、電力需要の負
荷平準化はもとより省エネルギー、省コスト、環境保全等の社会的要請に
お応えできる空調システムであることから、以前よりお客さまにお勧めし
てまいりました。
また、その一方で、蓄熱槽の水源としてのポテンシャルに着目し、日常
の空調のみならず災害などの非常時の消火用水、生活用水として多機能利
用することもご提案しております。
○ 消火用水機能
火災時には、蓄熱槽に蓄えられた水を汲み上げ、消火活動に利用す
ることができます(採水のための導水管・採水口等の設備が必要とな
ります)。
<参考>平成7年1月に墨田区内で発生した火災の消火活動の際に、
隣接するビルの蓄熱槽の水が使用されました。
○ 生活用水機能
災害などの緊急時には、蓄熱槽の水を汲み上げ、トイレの洗浄に利
用したり、ろ渦装置を設けて洗面やシャワーなどの生活用水として活
用することができます。
例えば、500m3の蓄熱槽の水で、約1500人が10日間生活するのに必
要な生活用水を賄うことができます(1人1日30L使用を前提)。
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