平成8年3月11日
東京電力株式会社
すでに2月23日にお知らせしましたとおり、試運転中の柏崎刈羽原子力
発電所6号機(改良型沸騰水型、定格出力135.6万キロワット)について
は、原子炉冷却材再循環ポンプ10台のうち1台がトリップしたため原子炉
を手動停止し、原因について調査をしてまいりました。
調査の結果、以下の事が分かりました。
22日夜、当該ポンプの電源装置の2系列ある制御回路のうち、動作中で
あった制御回路に異常が発生したため、自動で待機中の制御回路に切り替
わりました。この際、電源回路のコンデンサが十分放電していなかったた
めに過電流が発生し、保護回路の作動により、電源が切れポンプが停止し
たものです。
なお、その後、手動により待機中の制御回路でポンプを再起動させまし
た。
また、23日朝のポンプ停止は、元の制御回路に復帰させた際、交換した
制御回路の基板に異常の発生した制御回路のデータを入力していたため、
同様の現象で停止したものです。
このため、今後、制御回路の切り替えが必要な事態が発生した場合、自
動で待機中の制御回路に切り替わる際、コンデンサの十分な放電等が行わ
れるよう制御回路の調整を行いました。
なお、他の9台の電源装置も同様な調整を行った後、試運転を再開する
予定です。
また、資源エネルギ-庁による事象発生時の国際原子力評価尺度(IN
ES)の暫定尺度では、評価レベル0- と評価されております。
以 上
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