プレスリリース 2012年

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

【午後3時現在】

平成24年11月26日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

11月26日午前9時51分、4号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ溜まり水の移送を開始。

※夏期における原子炉関連温度上昇対策(原子炉へ注水する水を冷却し、原子炉関連温度の上昇を抑制する)として、処理水バッファタンク保有水の冷却用冷凍機を設置する工事をこれまで実施しており、7月18日午前9時30分、試運転を開始し、運転状態に問題がないことが確認できたため、同日午後3時20分、本格運用を開始。その後、外気温度の低下に伴い処理水バッファタンク保有水温度が低下してきたことから、11月26日午前10時15分、当該冷凍機を停止(停止時の処理水バッファタンク水温度10.8℃)。

※10月23日午前9時37分、1号機サプレッションチェンバ内への窒素ガス連続封入を開始。11月26日午前5時時点において、原子炉格納容器内水素濃度が0.18%まで低下し、サプレッションチェンバ内の残留水素の大部分を置換できたものと考えられるため、同日午前10時37分、サプレッションチェンバ内への窒素ガス連続封入を停止。今後、サプレッションチェンバ内の残留ガスをできるだけ追い出すために、再度封入操作を実施する予定。

11月26日午前11時(定時)のプラントパラメータのデータ確認において、3号機への原子炉注水量が5.8m3/h(午前10時時点)から7.0 m3/h(午前11時時点)に増加していることを当社社員が確認。原子炉施設保安規定*1においては、常用原子炉注水系について、任意の24時間あたりの注水量増加幅が1.0 m3/h以下であることを「運転上の制限」*2のひとつとして定めており、今回、3号機の注水量が1.0 m3/hを超えて増加したことから、同日午前11時、原子炉施設保安規定で定める「運転上の制限」を満足していないと当直長が判断。本事象による運転上の制限を満足しない場合に「要求される措置」としては、注水量増加幅を制限値以内に復旧する措置を開始することが要求されているため、同日午前11時10分、3号機の原子炉注水量について、給水系からの注水量を約4.0 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約3.0 m3/hから約4.0 m3/hに戻す操作を実施。また、3号機原子炉格納容器ガス管理システムにおいてキセノン135の濃度に変動はなく検出限界値(3.4×10-1[Bq/cm3])未満であり、未臨界であることを確認。あわせて、現時点で発電所内のモニタリングポストの値に有意な変動はないこと、常用高台炉注水ポンプから建屋入り口に至る注入ラインの周辺において漏えいがないこと、1・2号機の原子炉注水量に大きな変動はなく安定していることを確認。原因については、現在調査中。

*1 原子炉施設保安規定
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第37条第1項の規定に基づき、原子炉設置者による原子力発電所の安全運転及び安定状態の維持にあたって遵守すべき基本的事項(運転管理・燃料管理・放射線管理・緊急時の処置・「中期的安全確保の考え方」に基づく設備の管理など)を定めたもので、国の認可をうけている。

*2 運転上の制限
 原子炉施設保安規定では、原子炉の運転に関する多重の安全機能の確保及び原子力発電所の安定状態の維持のために必要な動作可能機器等の台数や遵守すべき温度・圧力などの制限が定められており、これを運転上の制限という。保安規定に定められている機器等に不具合が生じ、一時的に運転上の制限を満足しない状態が発生した場合は、要求される措置に基づき対応することになっている。

※5号機残留熱除去系海水ポンプ(C)に流量低下が見られたことから、11月11日午後2時42分から同日午後2時44分にかけて、残留熱除去系海水ポンプ(A)に切り替えを実施。残留熱除去系海水ポンプ(C)の点検手入作業を行う前に同ポンプを隔離するために、一時的に残留熱除去系海水ポンプを全て停止する必要があることから、残留熱除去系(A)を11月20日午前8時31分に停止(停止時炉水温度31.7℃)。その後、同日午後0時9分に残留熱除去系(A)を起動(起動時炉水温度33.8℃)。その後、水中カメラにより、残留熱除去系海水ポンプ(A)および(C)の設置位置床面の状況を追加で確認するため、11月26日午前6時1分、補機海水系を停止(停止時プール水温度18.8℃)し、同日午前9時、残留熱除去系(A)を停止(停止時炉水温度33.6℃)。その後、同日午後1時14分、残留熱除去系(A)を起動(起動時炉水温度35.8℃)し、同日午後1時31分、補機海水系を起動(起動時プール水温度20.0℃)。起動時の炉水温度は運転上の制限値100℃に対して余裕があり、原子炉水温度の管理上、問題はない。また、起動時の使用済燃料プール水温度は運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度管理上、問題はない。

【福島第二原子力発電所】
 1~4号機 地震により停止中

以 上

添付資料
過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 605KB)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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