東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年11月20日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※11月20日午前8時頃、パトロール中の当社社員が、集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])から屋外に出ている第二セシウム吸着装置(サリー)のベント配管*から、水が漏えい(鉛筆太さ程度)していることを発見。そのため、午前8時26分頃、第二セシウム吸着装置(サリー)の運転を停止。漏えいした水は屋外のコンクリート上に溜まっている状態で、午前10時10分にベント配管からの水の漏えいの停止を確認。漏えいした範囲は約16m×約11m×深さ1mm程度で、漏えい量は約176リットルであることを確認。漏れた水の放射能濃度の分析結果は、以下のとおり。
セシウム134:3.7×102 Bq/cm3
セシウム137:6.5×102 Bq/cm3
コバルト60 :3.5×100 Bq/cm3
マンガン54 :1.9×100 Bq/cm3
漏えい水の放射能量:約1.8×108 Bq
漏えいした水は屋外のコンクリート上に溜まっている状態で、付近には側溝がないことから海への流出はないものと判断しているが、念のため、漏えい拡大防止のための土嚢を設置。また、漏れた水は、拭き取りにより回収した。今後、漏えいした原因について、調査する予定。なお、淡水化処理した水は十分にあることから、原子炉注水への影響はない。また、本事象によるモニタリングポストの値に有意な変動はなく、プラントへの影響も確認されていない。
*:第二セシウム吸着装置(サリー)の吸着塔から空気を高温焼却炉建屋の外側に抜く配管
※第二セシウム吸着装置(サリー)のベント配管からの水の漏えいにより、11月20日午前10時30分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])への溜まり水の移送を停止し、同日午前10時43分、4号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])への溜まり水の移送を停止。また、同日午前11時13分、運転していた淡水化装置(逆浸透膜型)3のスキッド1およびスキッド2を停止。
※5号機残留熱除去系海水ポンプ(C)に流量低下が見られたことから、11月11日午後2時42分から同日午後2時44分にかけて、残留熱除去系海水ポンプ(A)に切り替えを実施。残留熱除去系海水ポンプ(C)の点検手入作業を行う前に同ポンプを隔離するために、一時的に残留熱除去系海水ポンプを全て停止する必要があることから、残留熱除去系(A)を11月20日午前8時31分に停止(停止時炉水温度31.7℃)。その後、同日午後0時9分に残留熱除去系(A)を起動(起動時炉水温度33.8℃)。起動時の炉水温度は、運転上の制限値100℃に対して余裕があり、原子炉水温度の管理上は問題ない。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 727KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)