東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後4時現在】
平成24年10月5日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※10月4日午後4時28分、5/6号機滞留水処理装置の処理ポンプを起動したところ、当社社員が配管接続部近傍からの水漏れを確認したことから、同日午後4時30分、処理ポンプを停止。同日午後4時35分頃に水の漏えいが停止していることを確認。調査した結果、漏えい箇所の配管継ぎ手部に穴(3㎜×1㎜)を確認。漏えい場所は5/6号機北側の屋外(表面は砂利)で、近傍に側溝はないことから、漏えいした水は漏えい箇所の地中に止まり、外部への流出の可能性はないと判断している。漏えい量は配管継ぎ手部の穴から最大で約12リットル程度と推定。漏えい箇所下流における水の放射能濃度は、ヨウ素131:検出限界未満(検出限界値1.6×10-2Bq/cm3)、セシウム134:1.5×10-1Bq/cm3、セシウム137:2.4×10-1Bq/cm3であった。原因については現在調査中。
※10月1日午前9時22分、常用の窒素供給装置(窒素ガス分離装置B)については、累積運転時間が点検目安時間の6000時間を越えたことから、本格点検手入工事を実施するため停止。なお、本装置の点検期間中は、窒素供給装置(窒素ガス分離装置A)および仮設の窒素ガス分離装置*1による並列運転を実施。その後、当該工事を終了したことから、10月5日午前8時38分、窒素供給装置(窒素ガス分離装置B)を起動し、試運転を開始。同日午前10時17分、同装置の本格運用を再開。同日午前10時27分、仮設の窒素ガス分離装置を停止し、現在は窒素供給装置(窒素ガス分離装置A)との並列運転を実施。
*1:ろ過水タンクバブリング用窒素ガス分離装置
※10月5日、2号機原子炉建屋開口部(ブローアウトパネル)のダストサンプリングを実施。
※10月5日、2号機原子炉格納容器ガス管理システムのチャコールフィルタ・粒子状フィルタのサンプリングを実施。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
※10月5日午後2時25分頃、4号機屋外のボール捕集器ピット*2,*3(非管理区域)において、当社社員が同ピット架台の補修塗装作業中に開口部(高さ約4m)から転落し負傷。このため、同発電所内の診療所医師の判断により、同日午後3時37分に業務車にてJヴィレッジの診療所へ搬送。現在、Jヴィレッジの診療所において診察中。当該社員の意識はあり、放射性物質の付着はない。
*2:復水器内の細管に付着した海生物を、細管より少し大きめのスポンジボールにより除去しており、この作業を終えたスポンジボールを回収するための装置が設置されているエリア
以 上
*3:「ボール補集器ピット」と記載しておりましたが、正しくは「ボール捕集器ピット」です。
お詫びして訂正させて頂きます。(平成24年10月9日)
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 563KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)