プレスリリース 2012年

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

【午後3時現在】

平成24年9月8日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

※8月30日午後3時、定時のデータ確認において、1~3号機の原子炉注水量が以下のとおり低下していることを当社社員が確認。

 1号機:必要注水量4.3m3/hに対して、注水量4.9m3/h(午後2時時点)から4.0m3/hに低下
 2号機:必要注水量6.1m3/hに対して、注水量7.0m3/h(午後2時時点)から5.5m3/hに低下
 3号機:必要注水量6.1m3/hに対して、注水量7.0m3/h(午後2時時点)から5.6m3/hに低下

 このため、同日午後3時に2号機、同日午後3時5分に3号機、同日午後3時7分に1号機について、原子炉施設保安規定で定める「運転上の制限」を満足していないと当直長が判断。現場にて注水量の増加操作を実施したが、引き続き低下傾向が見られたため、注水量の継続監視を行い、適宜必要注水量を確保するため注水量の調整を実施。また、現場を確認した結果、原子炉注水系からの漏えいがないことを確認。
 その後、流量低下事象発生時に稼働していた常用高台炉注水ポンプ(B)および(C)のポンプ内への空気の混入の有無を確認したが、ポンプ内への空気の混入がないことを確認。
 また、流量調整弁に何らかのゴミや異物等が付着している可能性が考えられるため、8月31日、フラッシング作業を実施。
(9月1日より各号機の必要注水量は、1号機が3.8m3/h、2号機が5.4m3/h、3号機が5.4m3/hに変更となっている。)
 9月2日、流量低下の原因調査の一環として各号機入口の流量調整弁の開度を大きくし、異物の付着を抑制する作業を実施。同作業後も注水量の継続監視を行っており、適宜注水量の調整を実施。
 9月4日午前11時55分から午後1時にかけて、待機中の常用高台炉注水ポンプ(C)のポンプ吸込側に設置されているスプールの取外しと内部点検、および午後0時から午後0時50分にかけて、バッファタンク水冷却用の冷凍機入口に設置しているストレーナ(冷凍機6台中の2台)について、異物の付着状況を確認した。常用高台炉注水ポンプ(C)吸込配管内面に、異物等は確認されなかったが、バッファタンク水冷却用冷凍機入口のストレーナに、褐色および白色の異物が付着していることを確認。9月5日、バッファタンク上面のマンホールよりカメラを挿入し、内部を確認したところ、タンク内に白い浮遊物と思われるものを確認。9月6日、バッファタンク水に含まれる金属成分を分析した結果、大部分が鉄であり、特に問題となるようなものではなかった。9月8日午前9時32分頃から、水中ポンプを用いたバッファタンク内の浮遊物等の浄化作業を開始。同日午後1時40分、作業を終了。

 なお、前回のお知らせ(9月7日午後3時)以降、注水量の継続監視を行っていたが、引き続き低下傾向が見られたため、以下のとおり注水量の調整を実施。

9月7日午後3時23分
 1号機:給水系3.1m3/hから3.0m3/h、炉心スプレイ系1.6 m3/hから2.0m3/hに調整。(合計4.7m3/hから5.0m3/hに調整。)
 2号機:給水系1.4m3/hから2.0m3/h、炉心スプレイ系5.5 m3/hから5.0m3/hに調整。(合計6.9m3/hから7.0m3/hに調整。)
 3号機:給水系2.0m3/hから2.5m3/h、炉心スプレイ系4.9 m3/hから4.5m3/hに調整。(合計6.9m3/hから7.0m3/hに調整。)

 今後、引き続き原因について調査するとともに、注水量の継続監視を行う。なお、各号機の原子炉圧力容器下部に変化はなく、他のプラントパラメータおよび発電所内のモニタリングポストにも有意な変動は確認されていない。

※9月4日午前0時頃、2号機原子炉圧力容器底部温度監視温度計(保安規定第138条、第143条監視対象計器、VESSEL BOTTOM ABOVE SKIRT JOT (TE-2-3-69F2))について、温度上昇率が大きい(ステップ状に1.6℃上昇)ことが確認されたことから、9月6日午前11時15分から午前11時24分にかけて温度計の直流抵抗測定を実施。測定の結果、直流抵抗測定値(209.34Ω)が事故後における直流抵抗測定値の最小値(117.84Ω)と比較して増加量が30%以上であることを確認。その後、温度トレンド評価(2次評価)を行った結果、9月7日午後6時より、当該温度計を監視温度計から除外し参考温度計とした。

5号機残留熱除去系海水ポンプAに流量低下等が見られたことから、9月7日午後1時25分から同日午後1時27分にかけて、残留熱除去系海水ポンプCに切り替えを実施。残留熱除去系海水ポンプAの性能低下原因を調査および当該ポンプ単体での運転確認を行うため、残留熱除去系(A)を9月7日午後4時35分に停止し、午後4時37分、残留熱除去系海水ポンプCを停止(停止時炉水温度30.9℃)。その後、同日午後4時42分に残留熱除去系海水ポンプAを起動し、運転状態を確認したところ、流量が試運転時の流量までほぼ回復し熱交換器差圧も確保できていることから、引き続き残留熱除去系海水ポンプAを運転することとし、残留熱除去系(A)を同日午後5時50分に起動(起動時炉水温度31.9℃)。9月8日午前6時56分、残留熱除去系海水ポンプAに流量低下が見られたため、同日午前7時10分に残留熱除去系海水ポンプCを起動し、午前7時13分に残留熱除去系海水ポンプAを停止。その後、残留熱除去系海水ポンプAを午前11時21分に再起動し、午前11時28分に残留熱除去系海水ポンプCを停止したところ、残留熱除去系海水ポンプAの流量は管理値を上回ったが、管理値に対して余裕がないと判断し、午前11時48分に残留熱除去系海水ポンプCを再起動し、午前11時51分に残留熱除去系海水ポンプAを停止。今後、引き続き、残留熱除去系海水ポンプAの点検ならびに試運転を継続して実施していく予定。

※9月6日午前10時19分、4号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ溜まり水の移送を開始。9月8日午後2時1分、移送を停止。午後2時11分、移送を再開。

【福島第二原子力発電所】
 1~4号機 地震により停止中

以 上

添付資料
過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 521KB)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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