東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年7月28日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※平成23年10月24日、発電所構内の野鳥の森にある主変圧器用油を貯蔵する仮設タンク防油提内に溜まった水の中に油膜があることを確認。その後、防油堤内の水の排水処理及び油の吸着処理に伴い、防油堤内の水位が低下したことから、水没していたタンクの状況を確認したところ、平成24年6月25日、9基中1基のタンク油面計下部から油が漏れていること、その他4基のタンクの油面が低下していることを確認。現在は、全てのタンクの油面計元弁を閉止したことで油漏れは止まっており、漏れていた油も防油堤内に溜まっている。また、防油提内に溜まった水面に油膜があることを確認してから、これまでの期間にタンクより漏れた油量は、約39キロリットルと推定。その後、各タンクの貯蔵量を、再度、調査した結果、新たに2基のタンクからの漏えいが確認され、漏えい箇所が確認されたタンクは計3基で、油面の低下しているタンクは9基のうち合計6基となり、漏れた油の合計は約40キロリットルと再評価。残りの3基については、現場の確認や漏えい試験を実施したが、漏えい箇所の特定には至っていない。しかし、油面の低下が見られたことから、何らかの原因で油の漏えいがあったものと推定。また、気象庁による降水量データにより、漏えい時期を推定したところ、防油堤内に溜まった油の混ざった水は、平成23年9月頃に防油堤外へ溢れ出たと推定。防油堤内において、現在までに吸着マット等により回収できた油が約4キロリットルであるため、最終的に防油堤外に漏れた油の量は、最大約36キロリットルと推定。防油堤外へ漏れたと想定している最大約36キロリットルの油は、大部分が防油堤周囲の土壌へ染み、残りの一部は排水溝に漏れた可能性があるが、防油堤近傍の排水溝の先が閉塞していること、その周辺土壌に油が流れた形跡がないことから、海洋へは流出していないものと考えている。タンクから漏えいした油は、震災前に福島第一原子力発電所4号機主変圧器取替工事に伴い変圧器から抜き取った絶縁油であり、微量のPCB(ポリ塩化ビフェニル)*を含有しているため、今後、関係各所とご相談しながら対応を進めていく。
*PCB:ポリ塩化ビフェニルのことで、水に溶けず化学的に安定、絶縁性が良い、沸点が高いなどの性質を持つ、工業的に合成された化合物。かつては絶縁油として使用されたが、人体への毒性や環境への残留性が問題となり、1972年以降生産が中止されている。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 463KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)