東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年6月18日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※水処理設備の除染装置については5月21日より単独循環運転を実施しているが、6月14日午前6時58分頃に「流量バランス異常」の警報が発生し、その後、協力企業作業員が監視カメラを注視していたところ、監視カメラの映像から漏えいが発生している疑いがあると判断したことから、同日午前8時14分、単独循環運転を停止。現場を確認したところ、午後0時20分、堰内の床面に水が広がっていることを確認。なお、漏えいは停止しており、漏れた水の堰外への流出はないことを確認(漏えい量は約3m3と推定)。また、漏えい水の核種分析結果は、ガンマ核種総濃度:4.8×102Bq/cm3、Cs-134:1.8×102Bq/cm3、Cs-137:2.6×102Bq/cm3であり、漏れた水は、除染装置の凝集沈殿装置の系統水と推定。6月15日の現場調査の結果、漏えい箇所は廃液貯留タンク上面の配管貫通部の隙間であり、漏えい原因については、同タンクの液位計の指示値が瞬間的に低下し、その結果、同タンク下流側の配管の流量調整弁を閉める制御となって下流側に水が流れなくなったが、その状態で上流側からの流入が継続したため、同タンク内の水が溢れてしまったものと推定。同日、同タンクの液位計の健全性調査を行ったところ、不具合があることが判明。今後、当該液位計の修理を実施する予定。
※6月18日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへ移送を開始。
※5号機の補機冷却海水系については、6月18日から6月28日までの予定でストレーナ駆動部の修理のため、6月18日午前9時54分に停止。これにより使用済燃料プール冷却系が停止するため、この期間中、使用済燃料プールの冷却は残留熱除去系により実施。その際、原子炉及び使用済燃料プールの冷却は残留熱除去系により交互に切り替えて実施するが、原子炉水温度は最大60℃程度、使用済燃料プール水温度は最大31℃程度と評価しており、温度管理の観点から問題はない。
※6月18日午前9時頃、1号機取水設備付近において、土木工事(コンクリートの舗装を壊す工事)に使用されていたバックホウのアーム油圧部から油が漏えいしていることを、作業員が確認。漏えい量は約1~2リットル程度で現在漏えいは止まっている。なお、漏れた油については、一部、地面にしみ込んでしまったものの、拭き取れる部分については拭き取りを実施した。同日午前10時40分頃、富岡消防署に連絡し、消防による確認の結果、同日午後0時30分、危険物施設からの漏えいではないと判断。今後、原因調査を実施する予定。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 423KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)