東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年4月30日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※4月18日、2号機循環水ポンプ吐出弁ピットおよび隣接する2号機電源ケーブルトレンチの閉塞工事を開始。4月29日、同工事を完了。
※4月29日午前11時13分、3号機使用済燃料プール塩分除去装置において、電気透析装置の異常を示す警報が発生し、塩分除去装置が自動停止。インターロックにより塩分除去装置の隔離弁が全て全閉となっている。なお、使用済燃料プール代替冷却システムは継続して運転しているため、冷却に影響はない。また、現場確認の結果、同装置における水の漏えいはない。警報の発生原因については、電気透析装置の詰まりが考えられるため、同日午後5時39分、電気透析装置を除外し、ROユニット単独での運転を再開。
※4月29日午後4時20分頃、淡水化装置濃縮水貯槽エリアの蒸発濃縮廃液貯槽(タンク)上部のベントラインから、水が漏れていることをパトロール中の当社社員が発見。漏えい状況は鉛筆の芯一本程度の連続滴下で、漏れた水は約2m×約2mで地面(砂利)が湿っている状態であり、海洋へ繋がる排水溝等への流出は無いことを確認。当該タンクの下に受け容器を設置し、漏えい拡大防止をはかるとともに、ベントラインにホースを繋いで水抜きを実施し、同日午後7時10分頃に水の滴下が停止したことを確認。湿った地面の表面線量率を測定したところ、ガンマ線が約2mSv/h、ベータ線が0mSv/h、また受け容器に溜まった水の表面線量率を測定したところ、ガンマ線が約1mSv/h、ベータ線が0mSv/hであり、周辺の雰囲気線量率と同程度であることを確認。その後、漏えいした水をサンプリングした結果、ヨウ素131が検出限界未満(検出限界値:2.1×100 Bq/cm3)、セシウム134が2.9×101Bq/cm3、セシウム137が、4.2×101Bq/cm3、全ベータが3.9×103Bq/cm3であった。漏れた水については、タンク内の蒸発濃縮廃液である可能性も含めて、引き続き調査を実施予定。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
【その他】
※4月30日午前10時25分頃、協力企業作業員が、Jヴィレッジメディカルセンター西側の草むらが燃えていることを発見。発見者から連絡を受けた当社社員が、同日午前10時33分頃、双葉消防楢葉分署に通報するとともに、近くにあった濡れシートを被せ初期消火を実施。同日午前10時42分頃、到着した消防により鎮火を確認(火災の状況は約1.6m×2mの草むらを焦がす程度)。
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 410KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)