プレスリリース 2012年

東北地方太平洋沖地震による影響などについて

【午前10時現在】

                             平成24年2月7日
                             東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震
により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、
立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし
ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を
取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって
いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性
物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた
しました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた
中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1〜4号機の廃止措置に向けて
必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰
宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り
組んでまいります。

当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

※下線部が新規事項 

【原子力発電所】

・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中
 (4〜6号機については地震発生前から定期検査中)

※2月6日午後0時28分頃、濃縮水貯槽タンク群において、当社社員が濃縮水貯槽 
 タンク1基から漏えいがあることを発見。タンクの継ぎ手部のボルトを増し締め 
 したところ、同日午後2時3分、タンクの継ぎ手部からのにじみが停止している 
 ことを確認。漏えい水は淡水化装置(逆浸透膜)で処理した後の濃縮水(塩水) 
 であり、漏えい量は約0.6リットルと推定。タンクを設置しているコンクリート 
 の表面に継ぎ手部のにじみから伝わった水がにじんでいるが、側溝等への流れ込 
 みはなく、海洋への流出はない(念のため、同日午後2時45分、周辺に土のうを 
 設置済)。また、にじみのある継ぎ手部の直下のコンクリート基礎部の表面線量 
 率を測定したところ、ガンマ線20mSv/h、ベータ線250mSv/hであることを確認。 

※2月6日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへ
 の移送を開始。同日午後4時、移送を停止。 

※2月2日以降、原子炉圧力容器底部の温度上昇の傾向が大きくなったことから、
 2月3日午後7時20分、2号機原子炉への注水量について、給水系からの注水量
 を約2.9m3/hから約4.9m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約5.8m3/hか
 ら約3.8m3/hに変更(2月1日流量調整前の注水量に変更)。その後、原子炉
 圧力容器底部ヘッド上部温度について傾向監視を行っていたところであり、70℃
 前後で推移していたが、より一層温度の上昇傾向を抑制する観点から、あらため
 て原子炉への注水量を増加することとし、2月6日午前1時29分、2号機原子炉
 への注水量について、給水系からの注水量を約5.8m3/hから約6.8m3/hに変更
 (炉心スプレイ系からの注水量は約3.8m3/hで継続)。再臨界していないこと 
 を確認するために同日実施した2号機原子炉格納容器ガス管理システムの気体の 
 サンプリングの結果、当該システム入口でキセノン135が検出限界値(1.0×10-1 
 Bq/cm3)未満であり、再臨界判定基準である1Bq/cm3を下回っていることを確 
 認。その後も傾向監視を実施しているが、圧力容器下部温度が依然高めの値を示 
 していることから、2月7日午前0時19分から午前3時20分にかけて、念のため 
 再臨界防止対策として原子炉へのホウ酸水注入を実施し、午前4時24分、炉心ス 
 プレイ系からの注水量を約3.7m3/hから約6.7m3/hに変更(給水系からの注 
 水量は約6.8m3/hで継続中)。現在は約72.2℃(2月7日午前5時時点)であ 
 る。引き続き、傾向監視を行う。 
 *原子炉施設保安規定第12章「中期的安全確保の考え方」に基づく設備の管理に 
  おいては、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求される 
  措置」等が定められており、運転上の制限を満足していない場合には、要求さ 
  れる措置に基づき対応することになっている。今回の場合は、保全作業の実施 
  のため計画的に運転上の制限外に移行(2月7日午前3時48分から)して、2 
  号機原子炉注水量の変更を行っている。 

※集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋と雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉
 建屋]間のトレンチにおける放射性物質を含む溜まり水の発見(平成23年12月18
 日)を受け、1月11日、発電所構内のその他のトレンチ等の点検を開始。
 2月6日の点検の結果、水溜まりが確認された場所および核種分析結果(速報値)
 は以下の通り。
  ・6号機オフガス配管ダクト内 
   I-131:検出限界値未満、Cs-134:1.2×10-1Bq/cm3、Cs-137:1.9×10-1Bq/cm3 
  ・5号機ポンプ室循環水ポンプ吐出弁ピット内 
   I-131:検出限界値未満、Cs-134:1.0×10-1Bq/cm3、Cs-137:1.6×10-1Bq/cm3 
  ・6号機ポンプ室循環水ポンプ吐出弁ピット内 
   I-131:検出限界値未満、Cs-134:1.1×10-1Bq/cm3、Cs-137:1.4×10-1Bq/cm3 
  ・5号機オフガス配管ダクト内および重油配管トレンチ(5号機南西側)内に 
   おいては水溜まりがないことを確認。 

・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中

・柏崎刈羽原子力発電所 6号機は通常運転中
 (1〜5、7号機は定期検査中)

【火力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【水力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【流通設備等への影響】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【電力需給への影響】
 今冬につきましては、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因が
あるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始などの増加要因
を織り込んだ結果、5,370万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりまし
た。
 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220万kW程度の供給
予備力を確保できることになります。

 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変
化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな
い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。
 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に
確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。

                                  以 上

添付資料
・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 465KB) 

参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時)
・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 448KB) 

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 
 ファイル】ページをご覧ください。 



	

	



			
			
		

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