東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後3時現在】
平成23年12月29日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた道筋を取り まとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっている こと」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質 の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしま した。 また、12月21日に、福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長 期ロードマップを取りまとめました。 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1〜4号機の廃止措置に向けて 必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰 宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り 組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※12月22日より、1号機原子炉格納容器雰囲気温度の1点で温度計指示値の上昇が 見られた(12月22日時点:約38℃、12月27日午後7時時点:約49℃)。他の原子 炉格納容器雰囲気温度の指示値に上昇は見られていないことから、12月28日午前 9時から午前10時にかけて、計器の健全性等の確認を実施し、問題がないことを 確認。今後、12月22日以前の窒素封入量およびガス管理システムからの排気量に 調整し、様子を見ることで原因の絞込みを実施するため、同日午前11時から午後 0時15分、窒素封入量を約8m3/hから約18m3/hへ、ガス管理システムから の排気量を約23m3/hから約30m3/hへ、それぞれ調整。温度上昇については 最高約54.6℃(12月28日午後6時時点)まで上昇していたが、約52.3℃まで下降 (12月29日10時時点および同日午後1時時点)。 なお、他の2点についても緩やかな温度上昇が確認されたが、現在は安定傾向を 示している。 2点目・・・12月28日午後9時:約34.9℃(最高値)、 12月29日午後1時:約34.8℃ 3点目・・・12月29日午前1時:約39.2℃(最高値)、 12月29日午後1時:約39.2℃ 今後も継続して温度上昇の原因調査とプラント状況の確認を行う予定。 ※12月29日午前10時12分、定例パトロール中の当社社員が、淡水化装置(逆浸透膜 型)濃縮水貯蔵エリア付近のホースに微小な穴があいており、水が漏えいしてい ることを確認。当該ホースは、ろ過水タンクから蒸発濃縮装置のボイラー設備の 受けタンクへろ過水(淡水)*を移送するホースであり、漏えいした水は淡水で あることを確認。念のため、漏えいした水の核種分析(ガンマ線核種)を行った ところ、検出限界値未満であることを確認。その後、ろ過水(淡水)移送を停止 し、テープにより漏えい箇所の止水処置を行い、現在、ろ過水(淡水)の漏えい はにじみ程度。今後、ホースの交換を実施する予定。なお、漏えいが発生してい る周辺には側溝などはなく、漏れたろ過水(淡水)が周辺へ拡大することはない。 *ろ過水(淡水):坂下ダムを水源とした水 ※12月29日午前10時23分、3号機使用済燃料プール代替冷却システムにおいて、一 次系循環ポンプの吸込圧力が低下傾向にあることから、一次系循環ポンプの入口 側ストレーナのフラッシングを行うため、同ポンプを停止し、使用済燃料プール の冷却を一時停止。(停止時 プール水温度:約12.4℃)。その後、フラッシン グを実施し、同ポンプの吸込圧力が回復したことから、同日午後0時9分、同ポ ンプを再起動し、使用済燃料プールの冷却を再開(再開時 プール水温度:約 12.5℃)。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 5、6号機は通常運転中 (1〜4、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの 減少要因があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始など の増加要因を織り込んだ結果、5,490万kW(12月末)、5,460万kW(1月末)、5,370 万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜340万kW程度の 供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 370KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。