東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後3時現在】
平成23年12月2日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた、当面の道 筋を取りまとめ、7月19日に進捗状況についてお示しし、ステップ1の目標「放射 線量が着実に減少傾向となっていること」が達成できていると考えております。ま た、その後の進捗状況については、11月17日にお示ししております。 原子炉および使用済燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を 抑制することで、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心し て生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項。 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※12月2日午前9時1分、3号機使用済燃料プール代替冷却の一次系ポンプ吸込圧 力低下の対策として、一次系ストレーナ内部のメッシュを交換するため、代替冷 却を一時停止。停止時点の使用済燃料プール温度は約18℃、予想される温度上昇 は約0.2℃/h*1(停止時間は約3時間)であり、使用済燃料プール水温度に問題 なし。 ※12月2日午前10時25分、2号機圧力容器への窒素封入量を約5m3/hから約10m3/h に調整。併せて、2号機原子炉圧力容器および原子炉格納容器への窒素封入量と、 ガス管理システムからの排気量のバランスをとるため、同日午前11時20分、ガス 管理システムからの排気量を約34m3/hから約39m3/hに調整。 ※12月2日午前10時35分、1号機原子炉への注水量について、注水量の低下が確認 されたため、給水系からの注水量を約4.0m3/hから約4.5m3/hに調整。 ※12月2日午後0時、2号機原子炉建屋開口部(ブローアウトパネル)のダストサ ンプリングを開始。同日午後2時、サンプリングを終了。 ※11月30日午後11時13分、2号機使用済燃料プール代替冷却システムにおいて、一 次系ポンプの出入口の流量差が大きいことを示す警報が発生し、当該システムが 自動停止。なお、同日午後11時34分、現場を確認したところ、漏えい等の異常は 確認されず。同日午後11時時点の使用済燃料プール温度は22.7℃、予想される温 度上昇は0.3℃/hであり、安全上十分な余裕があることから、12月1日午前中 に調査予定であったが、点検・修理内容等について検討した結果、点検・修理機 材の準備に時間を要することから、12月2日に点検・修理を行うとともに、原因 調査を実施する予定。12月2日、調査の結果、検出ラインにエアまたは異物が混 入していたものと推定されることから、清浄水によるフラッシングおよび水張り を実施し、同日午後1時50分、当該システムによる使用済燃料プールの冷却を再 開(再開時 使用済燃料プール水温度:28.0℃)。 ※12月2日午前10時10分、1号機原子炉建屋カバー排気設備フィルタのダストサン プリングを開始。同日午後0時、サンプリングを終了。 ※12月2日午後1時、1号機原子炉建屋機器ハッチ上部のダストサンプリングおよ び風量測定を開始。同日午後2時、サンプリングおよび風量測定を終了。 ※12月2日午前11時から午後1時頃にかけて、淡水化装置からバッファタンクへの 移送ホースにおいて、ピンホール7カ所による漏えいを確認(漏えいは1秒に1 〜2滴程度)。その後、止水テープにより応急処理を実施し、漏えいが停止した ことを確認。漏えい水は放射性物質除去後に淡水化処理した水であり、漏えいは 微量であることから環境への影響はなし。 ※12月2日、2号機原子炉格納容器ガス管理システムのチャコールフィルタ・粒子 状フィルタのサンプリングを実施。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 5、6号機は通常運転中 (1〜4、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの 減少要因があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始など の増加要因を織り込んだ結果、5,490万kW(12月末)、5,460万kW(1月末)、5,370 万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜340万kW程度 の供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 *1:当該箇所については、「約0.2/時」と記載しておりましたが、正しくは 「約0.2℃/h」です。訂正させていただきます。 (訂正時間:12月2日午後8時) 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 310KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。