東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後3時現在】
平成23年11月29日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた、当面の道 筋を取りまとめ、7月19日に進捗状況についてお示しし、ステップ1の目標「放射 線量が着実に減少傾向となっていること」が達成できていると考えております。ま た、その後の進捗状況については、11月17日にお示ししております。 原子炉および使用済燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を 抑制することで、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心し て生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項。 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※11月29日午前9時24分、大型クレーンによる3号機原子炉建屋上部のダストサ ンプリングを開始。同日午後1時、サンプリングを終了。 ※10月28日、2号機原子炉格納容器ガス管理システムを本格運転後、10月29日に 比較的高い濃度の水素が検出されたことから、1〜3号機原子炉圧力容器内に 直接窒素を封入し、蒸気がない状態においても水素濃度が可燃限界(4%)以 下となるように管理を実施する予定。1号機原子炉格納容器内への窒素ガス封 入ラインから分岐した、原子炉圧力容器内に直接窒素を封入するラインを設置 する工事を行うため、11月29日午前9時55分、原子炉格納容器内への窒素ガス の封入を一時的に停止。その後、原子炉格納容器内への窒素ガスの封入を再開 し、同日午前11時30分、原子炉格納容器内への窒素ガスの封入量が28m3/hで安 定していることを確認。また、2号機についても同様の工事を行うため、11月 29日午後1時47分、2号機原子炉格納容器内への窒素ガスの封入を一時的に停 止。その後、原子炉格納容器内への窒素ガスの封入を再開し、同日午後2時37 分、原子炉格納容器内への窒素ガスの封入量が26m3/hで安定していることを確 認。 ※11月29日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンク への移送を開始。 ※11月29日、1・3号機原子炉への注水量について、注水量の減少が確認された ため、午前10時13分から午前10時28分、1・3号機原子炉への注水量を調整。 ・1号機:給水系からの注水量を約4.2m3/hから約4.5m3/hに調整。 ・3号機:給水系からの注水量を約1.9m3/hから約2.1m3/hに調整(炉心スプレ イ系は約6.0m3/hで継続中)。 ※4号機使用済燃料プールについては、8月20日から11月8日にかけて、逆浸透 膜による塩分除去装置によって塩分濃度を低減してきたが、さらに塩分濃度を 低減するため、新たにイオン交換装置を設置し、準備が整ったことから、11月 29日午前10時58分、同装置の運転を開始。 ※11月28日午前9時12分、2号機使用済燃料プール代替冷却システムにおいて、 一次系ポンプの出入口の流量差が大きいことを示す警報が発生し、当該システ ムが自動停止。なお、同日午前9時16分、現場を確認したところ、漏えい等の 異常は確認されず。その後、調査の結果、流量検出器(差圧計)の計装配管の ごみ等の詰まりが原因として考えられることから、11月29日午前11時50分、当 該システムを起動し、フラッシングを実施。その後、流量検出器(差圧計)は 正常に動作していることを確認。運転状態については、今後、継続して監視し ていく予定。 ※11月29日午後0時6分、淡水化装置からバッファタンクに送水する屋外装置の 配管からピンホールによる水の漏えいを確認(漏えい推定量:約500cc)。 その後、当該ホースを交換し、漏えいが停止したことを確認。なお、淡水化処 理した水は十分あることから、原子炉注水への影響なし。 ※11月29日午後0時30分、3号機原子炉建屋1階大物搬入口付近において、ロボ ットによるダストサンプリングを開始。同日午後1時、サンプリングを終了。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 5、6号機は通常運転中 (1〜4、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの 減少要因があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始など の増加要因を織り込んだ結果、5,490万kW(12月末)、5,460万kW(1月末)、5,370 万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜340万kW程度の 供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 311KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。