東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午前9時現在】
平成23年11月8日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた、当面の道 筋を取りまとめ、7月19日に進捗状況についてお示しし、ステップ1の目標「放射 線量が着実に減少傾向となっていること」が達成できていると考えております。ま た、その後の進捗状況については、10月17日にお示ししております。 原子炉および使用済燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を 抑制することで、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心し て生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※11月7日午後2時30分、3号機使用済燃料プールの代替冷却一次系ポンプ吸込 圧力低下に伴う警報の対応として、逆洗による一次系ストレーナの詰まりを清 掃するため、代替冷却を一時停止(停止時使用済燃料プール水温度: 約24.8℃)。その後、逆洗による一次系ストレーナの清掃を終え、同日午後 7時17分、代替冷却を再開(再開時使用済燃料プール水温度:約22.5℃ ※ス キマサージタンクの水が外気の影響を受け低下したことから、停止時よりも温 度が低くなったと推定)。 ※11月6日午前11時頃、現場パトロールを実施していた協力企業作業員が蒸発濃 縮装置のボイラーが停止していることを確認し、蒸発濃縮装置3B、3Cを停 止。現場盤において「ボイラー給水タンク水位低低」警報が発生していたため、 これによりボイラーが停止したものと推定。その後、給水タンク水位低下の原 因調査を行っていたが、ボイラー補給水移送ポンプの予備機を起動したところ、 同警報がクリアしたことから、同ポンプ1台の不調と判断。なお、蒸発濃縮装 置が全台停止したものの、淡水化装置(逆浸透膜型)による淡水化処理および 原子炉への注水は継続。11月7日午後2時55分、ボイラー補給水移送ポンプの 予備機を使用し、停止していたボイラーと別のボイラーを起動。その後、同日 午後5時24分に蒸発濃縮装置3B、午後6時に蒸発濃縮装置3Cをそれぞれ起 動。なお、ボイラー補給水移送ポンプの不調原因について、引き続き調査を継 続中。 ※11月8日午前2時20分、水処理設備淡水化装置内の蒸発濃縮装置用のボイラー において、ボイラーの給水タンクの水位低下を知らせる警報が発生したため、 午前2時24分にボイラーを手動停止。その後、午前2時28分に蒸発濃縮装置3 B、午前2時31分に蒸発濃縮装置3Cをそれぞれ停止。なお、蒸発濃縮装置が 全台停止したものの、淡水化装置(逆浸透膜型)による淡水化処理および原子 炉への注水は継続中。なお、今後原因調査を実施予定。 ※11月8日午前0時25分、4号機使用済燃料プール水塩分除去装置の逆浸透膜ユ ニットにおいて、漏えい警報が発生したことから、同装置が自動停止。警報に 伴い、安全保護インターロックにより、各ユニットの出入口に設置されている 全ての隔離弁が閉じていることを確認し、また、漏えいリスクのある箇所は受 けパンが設置されており、同ユニット内の液体が全て漏れ出したとしても全て 受けパンの中で収まる設計であることから、漏えいの拡大および系外への漏え いの可能性はほぼないと判断。今後、現場確認を行い、状況を確認予定。なお、 使用済燃料プール循環冷却システムについては継続運転中。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 5、6号機は通常運転中 (1〜4、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの 減少要因があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始など の増加要因を織り込んだ結果、5,490万kW(12月末)、5,460万kW(1月末)、 5,370万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜340万kW程度の 供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 260KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。