東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午前9時現在】
平成23年6月1日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 また、福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた、当 面の道筋を取りまとめ、5月17日に進捗状況についてお示ししております。原子炉 および使用済燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を抑制する ことで、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活い ただけるよう全力で取り組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※5月31日午前8時頃、5、6号機取水口カーテンウォール付近の海面に油が漏え いしていることを確認し、双葉広域消防本部、福島海上保安部に連絡。調査の結 果、護岸周辺の配管付近から油がにじみ、護岸鋼板の穴を通して港湾内に漏えい していること、漏えいが停止していることを確認。油の漏えい範囲はカーテンウ ォール周辺および物揚場周辺の海面上でごく薄い油膜であり、外洋への拡散はな いことを確認するとともに、午後2時頃、護岸周辺に吸着マットの設置を終了し、 午後4時50分、オイルフェンスを設置完了。今後、護岸周辺の配管付近を養生す るとともに、海面の油の回収を行う予定。 ※パラメータ傾向監視が終了したため、5月31日午後8時30分、1号機原子炉注水 量について、約6m3/hから約5m3/hに変更。 ※4月16日、2号機使用済燃料プール水の状態を確認するために、使用済燃料プー ルからスキマーサージタンクに流出した水約400mlを採取し、核種分析を行っ た結果、よう素-131、セシウム-134、セシウム-137等を検出。その後、詳細な分 析を実施し、5月31日、大部分の使用済燃料を健全と判断。 ※5月31日午前11時40分、2号機使用済燃料プール代替冷却装置1次系のリークテ ストを実施。同日午後5時21分に稼働開始。午後6時11分に定格流量到達(約100 m3/h)。その後、6月1日午前1時47分、約80m3/hに流量調整を実施。 6月1日午前5時6分に一次系のポンプを停止し、同日午前6時6分、燃料プー ル冷却浄化系を用いた2号機使用済燃料プールへの淡水注入を開始。同日午前6 時53分、注入を終了し、同日午前7時6分に一次系のポンプを再起動。 ※4月12日、4号機使用済燃料プール内の状況を確認するため、コンクリートポン プ車を用いて、プール水約200mlを採取。4月13日、採取したプール水につい て放射性物質の核種分析を行った結果、セシウム134、セシウム137、よう素131 を検出。その後、詳細な分析を実施し、5月31日、大部分の使用済燃料を健全と 判断。 ※5月31日午後2時30分頃、4号機原子炉建屋南側における無線操作の無人重機に よるがれき撤去作業現場で、大きな音を確認。がれきの中にあったボンベを無人 重機で挟みこみ、酸素ボンベを破損したことによる衝撃音であることを確認。け が人はなく、モニタリングポストの数値に変動無し。 ※5月9日に採取した海水に含まれるストロンチウムの分析を行った結果、ストロ ンチウム89、90を検出。 ※5月31日、正門付近他において、作業員が飛散防止剤を約8,750m2の範囲に散 布。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 1、5、6、7号機は通常運転中 (2〜4号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【今夏の需給見通しと対策について】 東北地方太平洋沖地震により、多くの発電所が停止した事態に対処するため、 これまで供給力の確保に全力で取り組んでまいりましたが、このたび、追加供給 力の確保の見通しが立ったことから今夏の供給力を上方修正いたしました。 またこの夏の計画停電の「原則不実施」を継続するためには、供給力のさらな る確保に加え、引き続き、広くお客さまの節電へのご理解・ご協力が不可欠であ ることから、政府の電力需給緊急対策本部より示されました「夏期の電力需給対 策について」の内容を踏まえ、当社としての具体的な取り組み内容を取りまとめ ております。 (お知らせ済) なお、経年火力の連続稼働等による計画外停止や、異常な猛暑による需要の急 増などが発生した場合には、需給の安定確保に支障をきたす可能性があることか ら、今後も計画停電の「原則不実施」を継続していくため、これまで検討してき た追加供給力対策を着実に実施するとともに、引き続き供給力の確保に努めてま いります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(PDF 259KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。