福島第一原子力発電所第3号機取水口付近からの放射性物質を含む水の外部への流出への対応に係る報告に関する経済産業省原子力安全・保安院からの指示文書受領について
平成23年5月24日
東京電力株式会社
平成23年5月11日、午後0時30分頃、福島第一原子力発電所3号機の取水口付近
において、立坑閉塞作業を実施していた作業員が、電源ケーブルを納めている管路
を通じてピット(コンクリート製の立坑)内に水が流入していることを確認しまし
た。
放射性物質を含む水の外部への流出の可能性について調査を行い、午後4時5分
頃、当該ピットから海への流出が確認されました。
その後、当該ピットに通じる管路に対して布を挿入したうえで、ピット内にコン
クリートを打設することによって、同日午後6時45分頃、水の流出が止まったこと
を確認しました。
(平成23年5月11日お知らせ済み)
本事象を受け、当社は、同日、経済産業省原子力安全・保安院より以下の口頭指
示を受けました。
・海への影響の有無を確認すること
・直ちに止水措置を図ること
・流入流出経路および状況を至急確認し報告すること
その後、指示を受けた流入流出経路の状況及び海への影響に加え、再発防止と港
湾外への拡散防止に向けた対策を取りまとめ、5月20日、経済産業省原子力安全・
保安院へ報告いたしました。
(平成23年5月21日お知らせ済み)
当社は、昨日、経済産業省原子力安全・保安院より、「福島第一原子力発電所第
3号機から流出した高濃度の放射性物質を含む水について(指示)」*を受領いた
しました。今後、この指示に基づき、速やかに対応を行うとともに、その内容を取
りまとめ、同院へ報告いたします。
以 上
* 福島第一原子力発電所第3号機から流出した高濃度の放射性物質を含む水につ
いて(指示)
(平成23・05・23原院第2号)
平成23年5月20日に貴社より、福島第一原子力発電所第3号機取水口付近からの
高濃度の放射性物質を含む水(以下「汚染水」という。)の外部への流出の対応に
ついて報告を受けました。
当該報告において、再発防止に向けた対策として、立坑の閉塞、取水口内部の土
嚢設置、循環型浄化装置の設置等を行うこととされています。
原子力安全・保安院(以下「当院」という。)としては、同発電所における汚染
水の流出の再発防止に向けた対策をより一層強化するため、貴社が行う対策に加え
て、下記の事項をそれぞれの期限までに実施することを求めます。
記
1.貴社の報告において、海水配管トレンチと接続している立坑27箇所を平成23年
6月末までにコンクリート等で閉塞するとされているが、確認が終えていない立
坑及び護岸(岸壁等の亀裂等)の状況について調査を実施し、流出の可能性が否
定できない箇所については、流出防止措置に関する計画を策定し、同年6月1日
までに当院に報告すること。
2.貴社の報告において、同発電所の港湾内外の海水モニタリングを継続し、第2
号機と同様に第1号機、第3号機及び第4号機におけるシルトフェンス内側の海
水の分析の実施等モニタリング体制の強化を実施するとされているが、上記の対
策に加え、港湾内のモニタリングの結果において放射性物質の濃度の有意な上昇
を確認した場合は、周辺を直ちに目視等による調査を行い、流出が確認された場
合には、適切な止水措置を講じること。また、その結果について当院に報告する
こと。
3.汚染水の滞留を適切に低減させ、その流出発生可能性の低減を図るため、施設
内の滞留水の現状について可能な限り調査を行い、汚染水の保管・処理に関する
計画について、同年6月1日までに当院に報告すること。
一覧へ