プレスリリース 2011年

東北地方太平洋沖地震発生以降の当社福島第一原子力発電所内外の電気設備の被害状況、外部電源の復旧状況等に係る指示文書の受領について

                             平成23年5月17日
                             東京電力株式会社

 当社は、平成23年4月25日、経済産業省より、「電気事業法第106条3項の規定
に基づく報告の徴収について」の文書*1を受領し、東北地方太平洋沖地震発生以
降の福島第一原子力発電所内外の電気設備の被害状況、当該発電所の送電の状況お
よび応急措置により外部電源を復旧させた状況に係る記録について精査し、その内
容を報告書としてとりまとめ、経済産業省へ提出しております。
                     (平成23年5月16日お知らせ済み)

 昨日、当社は、経済産業省原子力安全・保安院より、「福島第一原子力発電所内
外の電気設備の被害状況等に係る記録に関する報告を踏まえた対応について(指
示)」*2を受領いたしました。今後、この指示に基づき、福島第一原子力発電所
内外の電気設備が当該報告における被害状況に至った原因、同発電所への送電停止
をもたらした送電線の保護装置の動作に至った原因に関する究明を実施し、その結
果を経済産業省原子力安全・保安院へ報告いたします。

                                  以 上

*1 文書
 電気事業法第106条第3項の規定に基づく報告の徴収について
                        (平成23・04・24原第2号)

 当省は、今般の福島第一原子力発電所の事故に関して、貴社が事故の収束に向け
た道筋を取りまとめたことを踏まえ、今後の電気事業の用に供する電気工作物の維
持及び運用の保安を確保するため、貴社に対し、電気事業法(昭和39年法律第170
号)第106条第3項の規定に基づき、福島第一原子力発電所における下記の事項に
ついて、可及的速やかに報告するよう命ずる。
 なお、作業員が必要以上の被ばくを受けることのないよう資料の回収に当たらせ
ること。併せて、報告すべき資料が空気中の放射性物質の濃度の高い区域に存在し
回収が困難な場合等、可及的速やかな報告が困難であると見込まれる場合には、資
料の保管状況、報告時期の見通しその他の状況について確認し、その結果について
速やかに報告すること。
 この処分について不服がある場合には、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)
第6条の規定に基づき、この処分があったことを知った日の翌日から起算して60日
以内に、書面により経済産業大臣に対して異議申立てをすることができる。ただし、
処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内であっても、処分の日の
翌日から起算して1年を経過すると、処分の異議申立てをすることができなくなる。
 訴訟により、この処分の取消しを求める場合は、行政事件訴訟法(昭和37年法律
第139号)の規定により、この処分があったことを知った日の翌日から起算して6
か月以内に、国(代表者法務大臣)を被告として、処分の取消しの訴えを提起する
ことができる。ただし、処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月以
内であっても、処分の日の翌日から起算して1年を経過すると、処分の取消しの訴
えを提起することができなくなる。

                  記

・平成23年東北地方太平洋沖地震発生以後の福島第一原子力発電所内外の電気設備
 の被害状況、当該発電所の送電の状況及び応急措置により外部電源を復旧させた
 状況に係る記録

*2 福島第一原子力発電所内外の電気設備の被害状況等に係る記録に関する報告
   を踏まえた対応について(指示)
                       (平成23・05・16原院第7号)

 本日、貴社より、電気事業法(昭和39年法律第170号)第106条第3項の規定に基
づく報告徴収に対して、平成23年東北地方太平洋沖地震(以下「地震」という。)
発生以後の福島第一原子力発電所内外の電気設備の被害状況、同発電所への送電の
状況及び応急措置により外部電源を復旧させた状況に係る記録に関する報告を受け
ました。
 原子力安全・保安院(以下「当院」という。)としては、原子力発電所等への電
力の供給信頼性を更に向上させるための対策に係る検討に活用するため、地震発生
以後、福島第一原子力発電所内外の電気設備が当該報告における被害状況に至った
原因及び同発電所への送電停止をもたらした送電線の保護装置の動作に至った原因
について、明らかにする必要があると判断しました。
 このため、当院は、貴社に対し、下記の事項について、平成23年5月23日までに
報告することを求めます。

                  記

1.地震発生以後、福島第一原子力発電所内外の以下の事項その他電気設備が当該
 報告における被害状況に至った原因について究明した結果。特に、当該被害状況
 が地震又は津波のいずれかによるものかについて、今般、報告した記録及び平成
 23年4月25日付け平成23・04・24原第1号をもって、貴社に対して、核原料物質、
 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和32年法律第166号)第67条第1
 項の規定により、今般の福島第一原子力発電所の事故に係る実用発電用原子炉の
 設置、運転等に関する規則(昭和53年通商産業省令第77号)第7条第1項に規定
 する運転記録(地震発生直後からのものを含む。)及び原子炉施設等の事故記録
 等を用いた分析。

 ○福島第一原子力発電所
 ・第1号機から第6号機までの開閉所における受電遮断器及び断路器の損傷原因
 ・東電原子力線に接続する電線の不具合の原因
 ・夜の森線27号鉄塔の倒壊原因
 ・常用及び非常用配電盤の損傷原因

 ○新福島変電所
 ・主要変圧器の損傷原因
 ・遮断器の損傷原因
 ・断路器の損傷原因
 ・計器用変圧器の損傷原因
 ・変流器の損傷原因

2.同発電所への送電停止をもたらした以下の送電線の保護装置の動作に至った原
 因について究明した結果

 ○福島第一原子力発電所
 ・大熊線1号線

 ○新福島変電所
 ・大熊線2、3、4号線
 ・夜の森線1、2号線

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