東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後4時現在】
平成23年4月21日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 また、福島第一原子力発電所の事故に関し、4月17日、事故の収束に向けた、当 面の道筋を取りまとめました。原子炉および使用済燃料プールの安定的冷却状態を 確立し、放射性物質の放出を抑制することで、避難されている方々のご帰宅の実現 および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう全力で取り組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機は定期検査中) ※4月2日午前9時30分頃、2号機取水口付近の電源ケーブルを収納する立坑(コ ンクリート製)内に水が溜まっており、空間線量で1,000mSv/hを超えていること、 およびその水が立坑側面の亀裂(約20cm)より海に流出していることを確認。2 号機の取水口付近からの流水については薬液注入を実施し、4月6日に止水を確 認。その後、グラウト施工による、流出箇所の止水のさらなる強化を図り、本日 21日までに工事を完了。引き続き、海水配管トレンチの滞留水溢水防止のため、 立坑の閉塞作業を行うなど、さらなる流出防止対策を講じる予定。 2号機のタービン建屋側スクリーン口から流出した高い濃度の汚染水の流出量は、 流出が確認された4月2日の前日である4月1日から6日の止水時まで、一定量 で流出したと仮定した場合、約520m3と想定、放射能量は約4.7×1015ベクレル と推定。 この流出に対し、放射性物質を含む液体の拡散防止対策として、2号機スクリー ン室に鉄板を設置、1〜4号機スクリーン室前面にシルトフェンスを設置、発電 所南側防波堤付近に大型土のう62袋を積み込み、また、1〜4号機スクリーン室 前面に放射性物質吸着剤(ゼオライト)を入れた土のう10袋を投入するなど、沖 合への流出を最小限に抑制。 更に、今後、発電所南側防波堤付近への鋼矢板や、放射性物質吸着装置などの設 置についても検討予定。 ※本日21日午後0時より、共用プール山側の約1,300m2、5,6号機高圧開閉所山 側の約5,100m2の範囲に、地面の放射性物質の飛散を防ぐ飛散防止剤を試験的に 散布。同日午後3時に終了。 ※本日21日午前11時43分〜午後0時50分、原子炉建屋の状況を把握するため、1〜 4号機の上空で、無人ヘリコプターによる動画撮影を実施。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 1、5、6、7号機は通常運転中 (2〜4号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中 ・常陸那珂火力発電所 1号機 地震により停止中 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【計画停電の原則不実施と節電のお願いについて】 東北地方太平洋沖地震により原子力発電所、火力発電所の多くが被害を受け停止 したことから、現在、供給力の復旧・確保に全力で取り組んでおりますが、お客さ ま各位の節電へのご関心、ご協力が広範囲にわたって浸透してきた結果、需給バラ ンスは著しく改善を見せております。 こうした状況を踏まえた当面の需給見通しに基づき、基調として需給バランスが 維持されることから、当社は、計画停電を「原則不実施」とすることといたしまし た。 なお、突発的な気象の変化等により電力需要が急増する可能性、あるいは、復旧 する発電所をはじめとした設備トラブルの発生も考えられることから、お客さまに おかれましては、引き続き節電への取組みを継続していただきますよう、お願いい たします。万が一、需給逼迫が予想される場合には、予めお知らせした上で、やむ を得ず計画停電を実施することもあり得ますので、何卒ご理解、ご協力のほどよろ しくお願いいたします。 また、当社といたしましては、計画停電の「原則不実施」を、夏期においても継 続することを目指してまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(PDF 257KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。