<福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ>
(3月17日 午後11時現在)
平成23年3月17日 東京電力株式会社 福島第一原子力発電所 福島第一原子力発電所は全号機(1〜6号機)停止しております。 1号機(停止中) ・原子炉は停止しておりますが、3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れ が発生し、1号機付近で大きな音があり白煙が発生しました。水素爆発を起こ した可能性が考えられます。 ・引き続き原子炉への海水の注入を実施しております。 2号機(停止中) ・原子炉は停止しており、原子炉隔離時冷却系による給水を行っていましたが、 原子炉隔離時冷却系の停止により、原子炉水位が低下、原子炉圧力が上昇しま した。国の指示により、安全を十分確認した上で、原子炉格納容器内の圧力を 降下させる措置を行ったこと、原子炉内に海水を注水したことから、原子炉水 位や原子炉圧力は回復しました。 ・3月15日午前6時頃に圧力抑制室付近で異音が発生するとともに同室の圧力が 低下し、同作業に直接関わりない協力企業作業員および当社社員を一時的に安 全な場所などへ移動しました。 ・引き続き原子炉への海水の注入を実施しております。 3号機(停止中) ・原子炉は停止しておりますが、3月14日午前11時1分頃、1号機同様大きな音 とともに白煙が発生したことから、水素爆発を起こした可能性が考えられます。 ・3月16日午前8時30分頃、原子炉建屋から水蒸気のようなもやが発生している ことを確認しました。 ・本日午前6時15分頃から、圧力抑制室の圧力の指示値が、一時的に上昇したと の速報があったことから、監視を継続しております。 ・引き続き原子炉への海水注入を実施しております。 4号機(定期検査で停止中) ・原子炉は停止しておりますが、3月15日午前6時頃、大きな音が発生し、原子 炉建屋5階屋根付近に損傷を確認しました。 ・3月15日、16日にそれぞれ原子炉建屋4階北西部付近において、出火を確認し、 消防署など関係各所へ連絡しましたが、いずれも自然に火が消えていることを 当社社員が確認しました。今後、注意深く監視します。 ・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。 5号機(定期検査で停止中) ・原子炉は停止しており、安全上の問題がない原子炉水位を確保しております。 ・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。 6号機(定期検査で停止中) ・原子炉は停止しており、安全上の問題がない原子炉水位を確保しております。 ・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。 使用済燃料プールの冷却作業 ・3号機について、本日午前9時48分から、自衛隊のヘリコプターによる放水を 実施しました。 ・3号機について、本日午後7時過ぎから、機動隊の高圧放水車および自衛隊の 消防車による放水を開始し、午後8時9分に終了しました。 ・今後も使用済み燃料プールの状況を確認しながら、他号機も含めて準備が整い 次第、放水したいと考えております。 負傷者等 ・地震発生当初、発電所構内において協力企業作業員2名に負傷が発生し、病院 に搬送 ・当社社員1名が左胸を押さえて立てない状態であったため、救急車にて病院に 搬送 ・免震重要棟近傍にいた協力企業作業員1名の意識がないため、救急車で病院へ 搬送 ・原子炉建屋内で作業していた当社社員1名の線量が100mSvを超過し、病院へ搬 送 ・当社社員2名が1、2号機中央制御室での全面マスク着用作業中に不調を訴え、 福島第二原子力発電所へ搬送 ・1号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に4名が負傷し、病院へ搬送 ・3号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に11名が負傷し、福島第二原子 力発電所等へ搬送。そのうちの1名を3月16日、午前10時56分、福島県立医科 大学付属病院へ搬送 ・当社社員2名が現場において、所在不明 その他 ・モニタリングカーによる発電所構内(屋外)の放射性物質(ヨウ素等)の測定 値が通常値より上昇しており、以下のとおり、原子力災害対策特別措置法第15 条第1項の規定に基づく特定事象(敷地境界放射線量異常上昇)が発生したと 判断しています。 ・3月12日午後4時17分に判断(MP4付近) ・3月13日午前8時56分に判断(MP4付近) ・3月13日午後2時15分に判断(MP4付近) ・3月14日午前3時50分に判断(MP6付近) ・3月14日午前4時15分に判断(MP2付近) ・3月14日午前9時27分に判断(MP3付近) ・3月14日午後9時37分に判断(発電所正門付近) ・3月15日午前6時51分に判断(発電所正門付近) ・3月15日午前8時11分に判断(発電所正門付近) ・3月15日午後4時17分に判断(発電所正門付近) ・3月15日午後11時5分に判断(発電所正門付近) ・放射性物質放出の恐れがあるため、半径20km以内の地域住民に対して国から 避難指示が出されており、また半径20kmから30kmまでは屋内待避指示が出 されています。 ・3月15日午前10時頃、3号機原子炉建屋内陸側で400mSv/hが確認され、4号機 原子炉建屋内陸側で100mSv/hが確認されました。 ・安全の確保に向け全力を尽くしてまいるとともに、引き続き周辺環境のモニタ リングを継続・監視してまいります。 以 上