空調用高効率水冷チラー「水冷コンパクトキューブ」の共同開発・販売について
〜低炭素化に向けたリニューアル需要をターゲットに高効率化と小型軽量化を実現〜
2010年10月25日
三菱電機株式会社
東京電力株式会社
三菱電機株式会社と東京電力株式会社は、業務用ビルの空調に用いる冷水を作る
水冷チラー※1として、省エネ性・経済性の向上と、小型軽量化を実現した空調用
高効率水冷チラー「水冷コンパクトキューブ」を共同開発いたしました。本製品は、
冷却能力を米国冷凍トン(USRT※2)で50USRT相当から300USRT相当までラインアッ
プし、三菱電機株式会社が2010年12月20日から販売いたします。
近年、オフィスの年間を通じた冷房需要の増加と、関心が高まる地球環境問題へ
の対応のため、更新時期を迎えた既設の熱源機(冷水と温水を都市ガスなどの燃料
でつくる吸収冷温水機など)を冷房専用の高効率水冷チラーへリニューアルする需
要が増加しております。更新にあたり、搬入や設置に制約のある業務用ビルにおい
ては、制約条件下でお客さまのリニューアル計画に容易に対応できることが求めら
れております。
このたび、両社が開発した本製品は、13人(内部部品の取り外しにより11人)乗
りエレベーターに搬入可能な機種として国内最高の期間成績係数(IPLV※3)8.4(従
来機※4比70%向上)を達成※5いたしました。
これにより、冷房運転におけるランニングコストとCO2排出量は、冷水と温水
を都市ガスなどの燃料でつくる吸収冷温水機※6と比較した場合、24%のランニン
グコスト低減、54%のCO2排出量削減効果があると試算しております※7。
本製品の概要、特長は以下の通りです。
本製品の概要
* 1モジュール50USRT(175kW)で最大6モジュール300USRT(1,050kW)まで
連結可能
* 現地配管・現地配線等の工事費用を除く本体のみの価格(電源盤は除く)
* 本製品の販売計画台数は、300モジュール/年
本製品の特長
1.13人(内部部品取り外しにより11人)乗りエレベータで搬入可能な水冷チラ
ーで国内最高のIPLV 8.4を達成
2.モジュール連結設置方式により省スペース化を実現
3.内部部品を引き出し構造とし、現地での保守・修理の作業性を大幅に向上
三菱電機株式会社は、世界におけるヒートポンプ技術のリーディングカンパニー
として、更なる高効率化と小型軽量化を推進することで、CO
2排出量削減とエネ
ルギーコストの低減を通じ、地球環境とお客さまへ貢献してまいります。
東京電力株式会社は、今後とも省エネルギー・CO
2削減効果の高い機器の開発
と普及を促進することで、低炭素時代をリードし、エネルギーの最適サービスを通
じてゆたかで快適な環境の実現に貢献してまいります。
以 上
※1 水冷チラー
ビルや工場等の空調に使用する冷水をつくる機器で、冷房の排熱を冷却水
へ放熱する熱交換器を備えたもの。
※2 USRT
冷却能力を表す単位。1USRT=3.52kW。水冷コンパクトキューブは1モジュ
ールあたり175kW=49.77USRTであり、50USRT相当の製品として記載。
※3 期間成績係数(IPLV) Integrated Part Load Value
米国のARI(米国冷凍空調工業会)550/590/ 2003年度版で規程されたIPL
Vを使用。負荷の異なる4点の成績係数に年間での発生頻度の重みを付けて
加重平均したもので、この値が、年間での冷却運転効率が良いかどうかの
指標となる。
※4 従来機 三菱電機製水冷スクリューチラー(MCR-SP60KE形)。
※5 2010年10月25日現在、三菱電機調べ。水冷チラーにおいて。
※6 更新時期を迎える三菱電機製ガス吸収冷温水機(TGH-300AA形)。
※7 ランニングコスト、CO
2排出量削減の冷房運転での試算。
添付資料
・別紙:
製品仕様と特長の補足(PDF 238KB)
一覧へ