「川崎スチームネット株式会社」の営業開始について
〜高効率発電で利用した蒸気を川崎市千鳥・夜光地区のコンビナートへ供給する省エネルギー・CO2削減の取り組み〜
平成22年2月1日 川崎スチームネット株式会社 東京電力株式会社 株式会社日本触媒 旭化成ケミカルズ株式会社 「川崎スチームネット株式会社」(代表取締役社長:菅井 茂勝[すがい しげか つ] 東京電力西火力事業所長、本社:神奈川県川崎市、以下「同社」)は、本日、 営業を開始し、今後15年以上にわたり、最新鋭のコンバインドサイクル発電設備 (MACC*1)を採用した東京電力川崎火力発電所1号系列の発電に使用された 後の蒸気、年間約30万トンを、川崎市千鳥・夜光地区コンビナート内の10社*2に 供給してまいります。 同社は、東京電力川崎火力発電所1号系列と、川崎市千鳥・夜光地区コンビナー ト内の各社を連係する蒸気供給用の配管の敷設・維持管理および蒸気供給を通じた 省エネルギー事業の推進を目的として、平成18年10月に、東京電力株式会社、株式 会社日本触媒および旭化成ケミカルズ株式会社の3社が設立したもので、これまで 事業開始に向けた準備を進めてまいりました。 このたびの営業開始に伴い、ボイラを活用して蒸気を作り出す従来工程と比較し、 合計で年間約1.1万klの燃料(原油換算)および年間約2.5万tのCO2排出量、一般 家庭では、それぞれ約9,500世帯分の年間エネルギー消費量と、約4,700世帯分の年 間CO2排出量相当の省エネルギー、CO2削減が期待されます。 なお、本事業は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) の「平成18年度エネルギー使用合理化事業者支援事業*3」に選定されるとともに、 事業推進にあたり「カーボン・チャレンジ川崎エコ戦略(CCかわさき)」を策定 し、臨海部での企業間連携による産業競争力の強化など、川崎の特徴・強みを生か した地球温暖化対策に積極的に取り組まれている川崎市様にもご協力をいただいて おります。 以 上 *1 MACC(More Advanced Combined Cycle) 川崎火力1号系列で採用した最新鋭のコンバインドサイクル発電設備。ガス タービンと蒸気タービンを組み合わせた改良型コンバインドサイクル(ACC) 発電システムをベースに、ガスタービン入口温度をさらに高温化した高効率・ 大容量の発電方式。ガスタービンの耐熱材料の開発、ガスタービンの蒸気冷却 などの技術革新により、1500℃級まで高温化することで、現在稼働している設 備では世界最高水準の熱効率59%を実現。 *2 10社 株式会社日本触媒、旭化成ケミカルズ株式会社、川崎化成工業株式会社、昭 和電工株式会社、大同特殊鋼株式会社、東京油槽株式会社、日油株式会社、日 本ゼオン株式会社、日本乳化剤株式会社、日本ポリエチレン株式会社の10社 *3 NEDOエネルギー使用合理化事業者支援事業 エネルギーを使用して事業を行っている事業者が、さらなる省エネルギーを 推進するための設備・技術を導入する取り組みに対し、独立行政法人新エネル ギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、当該事業に必要な費用の一部を 補助する制度。 添付資料 ・別紙1:「川崎スチームネット株式会社」の概要(PDF 13.6KB) ・別紙2:蒸気供給事業の概要(PDF 277KB) ・参考:川崎火力発電所1号系列の概要(PDF 242KB)