プレスリリース 2009年

放射性核種分析装置の解析用プログラムの不具合に関する調査結果について

                             平成21年11月4日
                             東京電力株式会社

 当社は、平成21年10月8日、原子力施設等で使用している放射性核種分析装置
について、装置の製造メーカより、解析用プログラムの一部に不具合が確認された
との連絡を受けました。
 当該分析装置で得られた測定結果は、放射性液体・気体廃棄物の放出管理や発電
所周辺の環境モニタリングに用いておりますが、今回のプログラムの不具合におい
て対象となる放射性核種は、原子力発電所の放出管理における主要核種でないこと、
また、対象とする核種が検出された場合にのみ行うプログラムの処理でありこれら
の核種は通常検出されないことから、原子力発電所周辺の線量評価への影響はない
ものと考えております。
 また、同装置で得られた測定結果は、放射線管理区域内における放射線管理にも
用いているものの、原子力発電所での主要な放射性核種として管理上着目している
コバルト60等は今回の不具合の対象外であることから、放射線管理上の影響もない
ものと考えておりますが、本事象の影響範囲、程度等、詳細については今後調査す
ることとしていました。
                     (平成21年10月13日お知らせ済み)

 当社は、本件における調査結果についてとりまとめ、本日、経済産業省原子力安
全・保安院に報告しましたのでお知らせします。

1.不具合の概要
  放射性核種分析装置の製造メーカが作成したプログラムにおいて、放射能量を
 計算する際に、放射性核種の測定時の値を採取時にさかのぼって補正するための
 プログラムの一部に誤ったパラメータを使用していたことから、採取時の値が正
 しく計算されていなかった可能性があるというものです。

2.調査の結果
  当社は、製造メーカから不具合の連絡を受け、ただちに当社原子力発電所にお
 いて当該装置を使用した測定結果(法令や自治体等との協定等に基づき対外的に
 報告しているものや、定期検査成績書に記載しているもの)について調査をいた
 しました。
  調査の結果、放射性液体・気体廃棄物の放出管理や発電所周辺の環境モニタリ
 ングでは、今回のプログラムの不具合の対象となる放射性核種が検出されていな
 かったことから影響はありませんでした。一方、法令に基づくトラブル報告等の
 データに、対象となる放射性核種が含まれているものが1件ありましたが、再計
 算を実施したところ報告に記載した値に影響がないことを確認し、その他の結果
 について問題が無いことを確認いたしました。
  よって、当社は、今回の事象による測定結果への影響および原子力発電所周辺
 の線量評価への影響、放射線管理区域内における放射線管理への影響は無かった
 ものと判断いたしました。

3.今後の対策
  現在、当該装置の製造メーカによるプログラム修正を順次実施しておりますが、
 プログラム修正が完了するまでの間は、今回のプログラム不具合対象の放射性核
 種が検出された場合には手計算により妥当性確認を実施することといたします。

                                  以 上

* 放射性核種分析装置
   放射性物質の種類ごとの量(放射能濃度)を測定する装置。放射性液体・気
  体廃棄物の放出管理、環境モニタリング、放射線管理区域内の放射線管理など
  において放射性物質の種類ごとの量の測定(放射能濃度測定)で使用する。
   この装置による測定結果は、法令や自治体との安全協定に基づく対外的な報
  告の作成などにも用いる。



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