放射性核種分析装置の解析用プログラムの不具合について
平成21年10月13日
東京電力株式会社
当社は、平成21年10月8日、原子力施設等で使用している放射性核種分析装置に
ついて、装置の製造メーカより、解析用プログラムの一部に不具合が確認されたと
の連絡を受けました。
不具合の概要ならびに今後の対応等については、以下のとおりです。
1.不具合の概要
今回の不具合は、装置の製造メーカが作成したプログラムにおいて、放射能量
を計算する際に、放射性核種の測定時の値を採取時にさかのぼって補正するため
のプログラムの一部に誤ったパラメータを使用していたものであり、採取時の値
が正しく計算されていなかった可能性があるというものです。
2.各原子力発電所における放射線管理への影響
当該分析装置で得られた測定結果は、放射性液体・気体廃棄物の放出管理や発
電所周辺の環境モニタリングに用いていますが、今回のプログラムの不具合にお
いて対象となる放射性核種は、原子力発電所の放出管理における主要核種でない
こと、また、対象とする核種が検出された場合のみ行うプログラムの処理であり
これらの核種は通常検出されないことから、原子力発電所周辺の線量評価への影
響はないものと考えていますが、詳細については今後調査いたします。
また、同装置で得られた測定結果は、放射線管理区域内における放射線管理に
も用いていますが、原子力発電所での主要な放射性核種として管理上着目してい
るコバルト60等は今回の不具合の対象外であることから、放射線管理上の影響も
ないものと考えていますが、詳細については今後調査いたします。
3.今後の対応
今後、本事象の影響範囲、程度等に関して詳細に調査を行ってまいります。な
お、経済産業省原子力安全・保安院より、本事象の影響等について調査するよう
求められており、調査結果がまとまり次第、同院へ報告いたします。
以 上
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