プレスリリース 2008年

福島第二原子力発電所4号機における配管の構造強度評価の再評価結果について

                            平成20年4月24日
                            東京電力株式会社

1.事象の内容およびこれまでの確認結果
 当社は、平成19年7月16日に発生した新潟県中越沖地震を踏まえ、柏崎刈羽原
子力発電所における各設備の点検・評価を実施しておりますが、同発電所7号機
における配管の構造強度評価結果の一部が誤っていることを確認いたしました。
 構造強度評価結果が誤っていた原因は、解析を実施したメーカの計算機プログ
ラムの一部に問題があったものです。このため、プログラムのデータ処理を修正
したうえで、配管の構造強度を再評価した結果、誤りの影響は小さく、評価基準
値を十分満足していることを確認いたしました。

 当該メーカでは、同様の方法による構造強度評価を昭和55年以降の他プラント
に適用していることから、運転中の福島第一原子力発電所1号機および福島第二
原子力発電所2号機における工事計画認可申請書に関する構造強度評価、ならび
に至近で報告した福島第二原子力発電所4号機における耐震安全性評価結果中間
報告書について、優先的に構造強度の再評価を実施しました。その結果、いずれ
の配管も評価基準値を十分満足しており、構造強度に問題がなく、安全上の問題
がないことを確認し、その結果を平成20年4月10日にお知らせしております。

 また、このたびの事象を踏まえ、同日、原子力安全・保安院から、当該メーカ
が過去に実施した構造強度評価に関して、問題のあった計算機プログラムのデー
タ処理を修正したうえ、構造強度の再評価を実施し報告すること、ならびに根本
的な原因究明と再発防止対策について併せて報告する旨の指示文書を受領して
おります。
                    (平成20年4月10日お知らせ済み)

2.今回の確認結果
 当社は、本日までに、当該メーカが構造強度評価を実施した残りの5プラント
(福島第一原子力発電所4号機、福島第二原子力発電所4号機、柏崎刈羽原子力
発電所4号機、5号機、7号機)のうち、定期検査の作業が終了し起動の準備が
整う福島第二原子力発電所4号機について、過去に実施した工事計画認可申請書
に関する構造強度評価の再評価を実施いたしました。その結果、いずれの配管も
評価基準値を十分満足しており、構造強度に問題がなく、安全上の問題がないこ
とを確認いたしました。

3.今後の対応
 当社は、引き続き、当該メーカが実施した残りの4プラントの工事計画認可申
請書に関する構造強度評価の再評価を行うとともに、このたびの事象に対する原
因究明を行い、適切に再発防止対策を図ってまいります。
 また、これまでの再評価結果および再発防止対策等について、原子力安全・保
安院からの指示に基づき、同院へ報告してまいります。

                                 以 上

添付資料
 ○ 福島第二原子力発電所4号機における配管の構造強度評価の再評価結果に
   ついて(PDF 11.3KB)

* 指示文書
   「配管設計の応力解析における不備への対応について」(平成20年4月10
  日付平成20・04・10原院第1号)
    ・今回の報告を踏まえ、柏崎刈羽原子力発電所第7号機における当該配
     管の応力解析に使用しているものと同じ計算機プログラムを使用して
     応力解析を行った配管分岐部に対して、修正した計算機プログラムを
     使用して応力解析を実施した上で、その結果を平成20年4月30日(水)
     までに当院に報告すること。
     なお、応力解析の結果、発生する応力が配管の持つ許容応力を満足し
     ないことが判明した場合には、速やかにその事実及び対応策について
     当院に報告すること。
    ・今回、配管設計の応力解析に不備が生じたことの根本的な原因を究明
     し、その再発防止対策についても、併せて報告すること。


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