平成19年７月31日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京電力株式会社

　当社は、平成18年６月以降、福島第一原子力発電所１号機、３号機および５号機
の流量計において、計器の設定に係る不適合が判明した事象について、経済産業省
原子力安全・保安院からの指示＊１にもとづき、７月11日、原子力発電所に設置さ
れている全ての計器が適正な指示値を示すことを確認するための点検計画を同院へ
提出いたしました。この点検計画にもとづき、保安規定に定める監視に用いている
計器および定期検査の判定基準を満たすことの確認に用いている計器について点検＊２ 
を実施し、その点検結果を８月11日に、当該結果を踏まえた原因究明と再発防止対
策の中間的なとりまとめを８月31日に同院へ報告いたしました。なお、福島第一原
子力発電所５号機の同点検結果については10月27日に、柏崎刈羽原子力発電所４号
機の同点検結果については12月11日に同院に報告しております。
（平成18年７月11日、31日、８月11日、31日、10月27日、12月11日お知らせ済み）

　当社は、引き続きこの点検計画にもとづき、すべての計器の点検結果および、点
検結果を踏まえた原因究明と再発防止対策の最終的なとりまとめについて、平成19
年７月末を目途に経済産業省原子力安全・保安院へ報告することとしておりました
が、その後判明した主蒸気隔離弁＊３漏えい率検査装置温度検出器の誤結線に関す
る不適合＊４等に鑑みた追加点検を含め、全ての計器の点検を完了するためには更
に時間が必要となったことから、本日、これまでの点検結果および、改訂した点検
計画書を同院へ提出いたしましたのでお知らせいたします。

　今後、改訂した点検計画にもとづき点検を継続し、平成20年３月末を目途に、す
べての計器の点検結果ならびに点検結果を踏まえた原因究明と再発防止対策の最終
的なとりまとめを、同院へ報告することといたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以　上

［別紙］ 
 「原子力発電所に設置されている計器に関する点検結果の中間報告について 
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （その４）」（PDF 228KB） 
（H20.3.28追記　記載内容に一部誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。） 
 
 「原子力発電所に設置されている計器に関する点検計画書（改訂１）」（PDF 48.1KB） 

＊１：原子力安全・保安院からの指示
　　　平成18年７月６日付文書「福島第一原子力発電所における計器の設定誤り等
　　への対応について」（平成18・07・05原院第５号）の指示内容は以下のとおり。
　　　○　原子力発電所に設置されている計器が適正な指示値を示すことを確認す
　　　　るための点検計画を平成18年７月11日までに原子力安全・保安院に提出す
　　　　ること。
　　　○　保安規定に定める監視に用いている計器および定期検査の判定基準を満
　　　　たすことの確認に用いている計器については、優先的に点検に取り組むこ
　　　　と。
　　　○　点検計画にもとづき速やかに点検を実施し、その結果を報告するととも
　　　　に、点検結果を踏まえた原因究明と再発防止対策についても報告すること。

＊２：点検
　　　原子力安全・保安院の指示を受け優先的に点検に取り組むこととした保安規
　　定に定める監視に用いている計器および定期検査の判定基準を満たすことの確
　　認に用いている計器を点検報告対象とし、定期検査中の福島第一原子力発電所
　　５号機および柏崎刈羽原子力発電所４号機を除く15プラントを対象範囲とした。
　　福島第一原子力発電所５号機および柏崎刈羽原子力発電所４号機については、
　　原子炉起動までに点検を実施し、その結果を報告する。

＊３：主蒸気隔離弁
　　　原子炉で発生した蒸気をタービンへ導く配管（主蒸気配管）に設置されてお
　　り、原子炉格納容器の内側と外側にそれぞれ４弁ずつあり、主蒸気配管の破断
　　等が起こった際に弁を閉めることにより、放射性物質を含む蒸気がタービン建
　　屋へ放出されることを防止する。

＊４：主蒸気隔離弁漏えい率検査装置温度検出器の誤結線に関する不適合
　　　福島第二原子力発電所４号機および柏崎刈羽原子力発電所７号機で、他プラ
　　ントでの不適合の水平展開として主蒸気隔離弁漏えい率検査装置温度検出器の
　　冷温試験を実施したところ、８個ある温度検出器のうち２個の温度検出器のケ
　　ーブル配線が入れ違っていることが判明した不適合。
　　（平成18年10月27日にお知らせした別添「原子力発電所に設置されている計器 
 　　に関する点検結果の中間報告について（その２）」参照）