平成19年2月19日
東京電力株式会社
当社・福島第一原子力発電所5号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)
は定格熱出力運転中ですが、平成19年2月18日、炉心スプレイ系*1A系の定例試
験を実施したところ、系統に必要な流量は確保できましたが、本来自動で閉止する
1弁が全閉状態にならないことが確認されたため、保安規定に定める「運転上の制
限*2」を満足していないと判断いたしました。
このため、運転上の制限を満足しない場合に要求される措置として、残りのB系
統および低圧注水系*3の機能が健全であることを確認しております。
なお、本事象による外部への放射能の影響はありません。
(平成19年2月18日お知らせ済み)
その後、当該弁の駆動装置などの調査を行い、本日、再度当該系統の確認運転を
実施したところ、系統に必要な流量は確保できましたが、当該弁は全閉状態に至り
ませんでした。
このことから、当該弁の分解点検および原因調査を実施する必要があるため、プ
ラントを手動停止することといたしました。
プラントの停止操作は、明日(20日)午前0時頃より開始いたします。
以 上
*1 炉心スプレイ系
非常用炉心冷却系の一つで、冷却材喪失事故時、炉心の過熱による燃料お
よび被覆管の破損を防止するため、炉心上部より冷却水をスプレイし冷却す
るための系統(A系、B系の2系統ある)。
*2 運転上の制限
保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を
満足しない場合に要求される措置」等が定められており、運転上の制限を満
足しない場合には、要求される措置に基づき対応することになる。
*3 低圧注水系
非常時に原子炉水位を維持する系統(A系、B系の2系統ある)。
添付資料
・5号機炉心スプレイ系系統概略図(PDF 14.1KB) |