平成18年7月24日
東芝キヤリア空調システムズ株式会社
東京電力株式会社
東芝キヤリア空調システムズ株式会社(取締役社長:橋口忠夫、本社:東京都
港区)と東京電力株式会社(取締役社長:勝俣恒久、本社:東京都千代田区)は、
このたび、冷却時の定格COP※1が4.8/4.3(50Hz/60Hz)と、業界トップク
ラス※2のエネルギー消費効率を実現した高効率空冷ヒートポンプチラー※3「
スーパーフレックスモジュールチラー」を共同開発いたしました。
本年10月より、東芝キヤリア空調システムズが販売を開始いたします。
両社は、平成15年10月に、空調負荷にフレキシブルに対応できる空冷ヒートポ
ンプチラー「フレックスモジュールチラー」を開発・商品化し、多くのお客さま
にご採用いただいております。
今回開発した「スーパーフレックスモジュールチラー」は、省スペース化と施
工性に優れた「フレックスモジュールチラー」の特長を活かしつつ、大形空冷チ
ラーとしては業界で初めて、高効率な新冷媒R410A※4を採用するとともに、
それに適した空気熱交換器を開発するなど機器の最適化を図り、業界トップクラ
スのエネルギー消費効率を実現いたしました。
さらに、通風性に優れたフォルム(外観)「Xフレーム」を採用したことによ
り、ユニット設置時の施工性がさらに向上いたしました。
「スーパーフレックスモジュールチラー」の主な特長は以下のとおりです。(
添付資料2参照)
1.従来機※5に比べ約31%の省エネルギーとCO2排出量の削減※6を実現!
新冷媒R410Aの採用や空気熱交換器等の機器の最適化に加え、以下の
技術を採用することなどにより、定格運転から低負荷運転までの広い範囲で
大幅なCOPの向上を図り、従来機に比べて約31%の省エネルギーとCO2
排出量の削減を実現いたしました。
・高効率スクロール圧縮機の採用と、部分負荷性能に優れた圧縮機並列運転
技術の開発・採用
・制御性に優れた電子膨脹弁の採用と、部分負荷運転時に膨張弁を最適に制
御できる技術の開発・採用
・高効率ファンと、効率に優れたDCモータの採用
・高効率散水技術(スプレー散水)の開発・採用
2.ユニット設置時の施工性がさらに向上!
通風性に優れたフォルム(外観)「Xフレーム」を採用したことにより、
「フレックスモジュールチラー」では、これまでモジュール下部に設けてい
た空気の吸い込みスペースが不要となったことから、ユニット設置時の施工
性がさらに向上いたしました。なお、「Xフレーム」はJRA耐震機器基準※7
に適合する耐震強度を有しております。
3.タッチパネル式「モジュールコントローラ※8」によるユーザーインターフェ
イスの向上!
複数台ユニットをコントロールする「モジュールコントローラ」をタッチ
パネル式としたことにより、お客さまの使い勝手が大幅に向上いたしました。
製品ラインアップとしては、モジュールが3台から12台までの10機種とし、そ
れぞれに空気熱交換器に散水しない機種(冷却時定格COP3.6/3.2(50Hz/60H
z))もご用意いたします。なお、全機種とも、財団法人ヒートポンプ・蓄熱セン
ターによる「平成18年度高効率空調機導入支援事業補助金制度」の対象となりま
す。
製品価格はモジュール10台連結で7,500万円を予定しており、初年度は100シス
テム(1システムはモジュール10台連結)の販売を目指してまいります。
東芝キヤリアグループは、地球環境保護の意識の高まりに対応し、省エネルギ
ー性や快適性の向上および地球環境に配慮した製品づくりを進めており、今後も
省エネルギー技術を活かした製品を提供してまいります。
東京電力は、今後とも高効率・低コストの機器の開発に積極的に取り組み、環
境負荷低減に貢献するとともに、お客さまのエネルギーコスト低減のニーズにお
応えするよう努めてまいります。
なお、本製品については、7月26日から開催される「エネルギーソリューショ
ン&蓄熱フェア’06」※9において、実機を展示してご紹介いたします。
以 上
※1 COP(Coefficient of Performance)=(冷房能力または暖房能力/消
費電力)
値が大きいほど省エネルギー性が高いことを示す。COP4.8/4.3(50
Hz/60Hz)は、空気熱交換器に散水する高効率仕様の場合で、何台連結し
た場合(最大12台)でも変わらぬ性能を確保できる。
※2 業界トップクラス
平成18年7月24日現在。東芝キヤリア空調システムズ調べ。
※3 空冷ヒートポンプチラー
ビルや工場等の空調に使用する冷水および温水をつくる機器で、冷暖房
の排熱を外気へ放熱する熱交換器を備えたもの。
※4 R410A
オゾン層破壊係数がゼロであると共に、安全性(無毒・不燃性など)が
高いため、ルームエアコンを始めとする空調機器に幅広く使用されている
冷媒。冷凍能力が高く、圧力損失が小さいなど冷媒として優れた特性を有
しているが、作動圧力が高いため、これまで大形空調機への採用が困難で
あった。
※5 従来機
東芝キヤリア空調システムズ製スクリュチラー(RUA-SB35503H-A)
※6 従来機に比べ約31%の省エネルギーとCO2排出量の削減
<試算条件>
従来機:東芝キヤリア空調システムズ製スクリュチラー
RUA-SB35503H-A×3台
本製品:東芝キヤリア空調システムズ製スーパーフレックスモジュー
ルチラー RUA-TBP3001HNV×1台
試算方法:実機運転試験結果に基づき試算
CO2排出原単位:0.372kg-CO2/kWh(東京電力2005年度実績)
<試算結果>
(従来機)年間消費電力量:152,282(kWh) 年間CO2排出量:56.6(t-CO2)
(本製品)年間消費電力量:105,450(kWh) 年間CO2排出量:39.2(t-CO2)
※7 JRA耐震機器基準
日本冷凍空調工業会で定めている機器の耐震仕様基準。
※8 モジュールコントローラ
負荷変動に対して最適化した高効率運転を行うためのモジュールと圧縮
機の運転台数の決定、ローテーション機能、遠隔監視対応等を行う集中コ
ントローラで、本製品には標準装備されている。
※9 「エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06」
日時:平成18年7月26日(水)~28日(金) 10:00~17:00
場所:東京ビッグサイト西展示ホール1・2 <入場無料>
主催:エネルギーソリューション&蓄熱フェア実行委員会
(東京電力株式会社、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター、電気事業
連合会)
【製品に関するお問い合せ先】
東芝キヤリア空調システムズ株式会社 施設統括部 大形担当
(03)-6409-1935(部代表)
添付資料
・添付資料1:開発体制(PDF 10.3KB)
・添付資料2:「スーパーフレックスモジュールチラー」の概要(PDF 334KB) |