三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小島順彦)と東京電力株式
会社(本社:東京都千代田区、社長:勝俣恒久)は、このたび、オマーン産の液
化天然ガス(LNG)を本年4月より共同で購入・販売することに合意いたしま
した。
これにより両社は、日本・米国という異なる市場において確実にLNGを販売
するとともに、東京電力のLNG需給変動対応にも貢献するという、従来にない
全く新しい事業スキームを実現いたします。
今後は、両社が出資・設立した新会社「セルト株式会社」(日本法人、以下
「セルト社」)を通じて本事業を推進してまいります*。
*東京電力は、新たに設立した100%子会社「TEPCOトレーディング社」を通じ
て出資
具体的なスキームは以下の通りです。(別紙スキーム図参照)
・三菱商事は、オマーン国「Qalhat(カルハット)LNG社」と長期LNG売
買契約を締結し(2004年7月締結済み)、2006年より15年間にわたり年間80
万トンのLNGを積地渡し(FOB)にて購入。
・三菱商事は、購入したLNGを「オマーンシッピング社」および「日本郵船
株式会社」より定期傭船するLNG船を用いて、揚地渡し(Ex-ship)にて
「セルト社」に販売。
・「セルト社」は、購入したLNGを、三菱商事(三菱商事が投入権を持つ米
国基地向け)と東京電力のいずれかに販売。(「セルト社」、三菱商事、東
京電力の三者間で本年4月にLNG売買契約を締結予定)
・「セルト社」が三菱商事(米国市場)と東京電力のどちらに販売するかは、
両社の需給状況等を勘案したうえで決定。
・セルト社の年間販売額は約270億円、15年間で約4,000億円の見通し。
三菱商事は過去30年以上にわたり日本における買主代理業務、液化会社への参
画、上流権益への投資を通じたLNG事業の実績があり、米国下流市場への参画
により、上流から下流に至るLNGバリューチェーン全体での事業活動の拡大を
目指しております。三菱商事は本契約により日本向けLNG需要変動に対する供
給セキュリティを提供するとともに、米国など成長市場へのLNGグローバルト
レーディング活動を拡大できるものと考えております。
東京電力は、LNG調達の柔軟性や経済性を高めることを目的に、ガス田の開
発、生産事業から輸送・最終消費に至る一貫したLNGバリューチェーンを構築
することに加え、FOBや自社LNG船の導入などを戦略的に進めておりますが、
本事業への参画により、さらなる需給変動対応力の向上や事業収益の確保が期待
できるものと考えております。
以上
添付資料
・別紙(PDF 15.8KB) |