平成17年12月16日
東京電力株式会社
当社・福島第二原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)
は、平成16年12月2日以来、第13回定期検査を実施してまいりましたが、平成17
年12月16日午後1時30分発電を開始いたしました。
今後、定格出力まで発電量を増加させたのち、所管官庁の総合負荷性能検査を
受け、平成18年1月中旬頃に定期検査を終了する予定です。
今回実施した主な工事は、以下の通りです。
(定期検査中に実施した主な工事)
1.燃料集合体の取替え
燃料集合体764体中136体を取り替えました。
2.起動領域モニタ設置工事
従来の駆動式の中性子源領域モニタ検出器4台と中間領域モニタ検出器8
台を、保守性の向上および保守における被ばくの低減を目的に炉内固定式の
起動領域モニタ検出器8台に取り替えました。
3.プロセスモニタリング設備取替工事
プロセス放射線モニタのうち、燃料取替エリア排気放射線モニタおよび原
子炉建屋換気系排気放射線モニタ各4台をGM管検出器から半導体式検出器
に取り替えました。
4.主復水器真空度低設定値変更工事
主復水器真空度計をゲージ圧力計から絶対圧力計に取り替えることにとも
ない、主蒸気隔離弁を閉じるための信号の一つである主復水器真空度低の設
定値を変更しました。
5.格納容器雰囲気モニタ取替工事
格納容器雰囲気モニタのうち、水素および酸素検出器各2台を取り替えま
した。
6.残留熱除去系蒸気凝縮配管撤去工事
中部電力(株)浜岡原子力発電所1号機の余熱除去系配管の破断の対応と
して、残留熱除去系蒸気凝縮配管の撤去を行いました。
7.静止形定電圧定周波数電源装置取替工事
静止形定電圧定周波数電源装置の主要部品の製造中止対応として、サイリ
スタ制御方式の装置からトランジスタ制御方式の装置に取り替えました。
8.エリアモニタリング設備取替工事
エリア放射線モニタ全42台をGM管検出器から半導体式検出器に取り替え
ました。
9.原子炉再循環系配管等修理工事
原子炉再循環系配管のうち、応力改善されていない61箇所の溶接部につい
て、予防保全の観点から高周波誘導加熱応力改善法を行い、溶接部の残留応
力を改善する対策を行いました。また、高周波誘導加熱応力改善法施工前の
検査でひびが確認された溶接部の取り替えを行い、取り替え箇所には高周波
誘導加熱応力改善法の対策を行いました。
10.中操警報制御装置取替工事
中操警報制御装置をアナログ制御装置からデジタル制御装置に取り替えま
した。また、警報表示をフィラメントタイプからLEDタイプに変更しました。
11.制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ溶接部等修理工事
中部電力(株)浜岡原子力発電所1号機の制御棒駆動機構ハウジングスタ
ブチューブ溶接部からの水漏れの対応として、制御棒駆動機構ハウジングス
タブチューブと原子炉圧力容器の溶接部およびスタブチューブとハウジング
の溶接部に、応力腐食割れの予防保全の観点から、残留応力を改善する対策
を行いました。
12.低電導度廃液系ろ過器廃止工事
低電導度廃液系ろ過器等を廃止し、低電導度廃液系補助ろ過装置の名称変
更および配管経路を変更しました。
13.主発電機回転子修理工事
主発電機回転子の点検を行い、応力腐食割れ対策としてエンドリングの材
料を変更しました。
以 上
<参考>当社原子力発電所の現況
福島第一・1号機( 46万キロワット) 運転中
2号機( 78万4,000キロワット) 運転中
3号機( 78万4,000キロワット) 運転中
4号機( 78万4,000キロワット) 停止中
5号機( 78万4,000キロワット) 運転中
6号機(110万キロワット) 運転中
福島第二・1号機(110万キロワット) 運転中
2号機(110万キロワット) 定期検査中
3号機(110万キロワット) 12月16日から発電開始
4号機(110万キロワット) 運転中
柏崎刈羽・1号機(110万キロワット) 定期検査中
2号機(110万キロワット) 定期検査中
3号機(110万キロワット) 運転中
4号機(110万キロワット) 運転中
5号機(110万キロワット) 運転中
6号機(135万6,000キロワット) 定期検査中
7号機(135万6,000キロワット) 運転中
これにより、停止中のプラントは、5基、合計544万キロワット、運転中のプ
ラントは、12基、1,186.8万キロワットとなります。
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