平成17年12月12日
東京電力株式会社
当社・福島第一原子力発電所4号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)
は、平成17年12月3日より発電を開始し調整運転中のところ、復水器真空度の低
下傾向*1が見られたことから、発電機出力の上昇操作を中断し、現在その調査を
実施しております。
その調査過程において、12月10日午後5時25分頃、タービン建屋地下1階にあ
る高圧復水ポンプ*2入口側の配管に取り付けられたサンプリング配管*3の溶接
部から水がにじんでいることを、当社社員が確認いたしました。
現在、当該溶接部の漏えいについては、漏えい防止の処置を行い停止しており、
直ちに運転に影響を及ぼすものではありませんが、原因調査を行い必要な対策を
講じるため、本日午後10時頃よりプラントの停止操作を開始いたします。
漏れた水の量は極微量であり、放射能は検出されませんでした。
また、これによる外部への放射能の影響はありません。
以 上
*1 復水器真空度の低下傾向
電気出力を約59万キロワットで調整運転中のところ、復水器真空度が低
下したことから、平成17年12月3日、発電機出力を約32万キロワットまで
手動にて低下させ調査を実施した。その後、12月6日より発電機出力を約
55万キロワットまで上昇させたところ、12月7日、再度、復水器真空度の
低下傾向が見られたため、発電機出力を約32万キロワットまで手動にて低
下させ、真空度の低下傾向は見られなくなった。
また、12月7日、4号機タービン建屋排気筒モニタの指示値が一時的に
上昇し、元に復帰する事象が発生したが、発電所敷地境界付近に設置され
たモニタリングポストの指示値に変化はなく、外部への放射能の影響はな
かった。
(平成17年12月4日、6日、7日お知らせ済み)
*2 高圧復水ポンプ
タービンで仕事をした蒸気は復水器で冷却され、水(復水)に戻される。
その復水を原子炉に戻すためのポンプの一つ。
*3 サンプリング配管
配管内を流れる復水の酸素濃度を測定するために設けられた配管。
添付資料
・4号機系統概要図(PDF 18.8KB) |