平成17年6月2日
東京電力株式会社
財団法人電力中央研究所
東京電力株式会社(本社:東京都千代田区 社長:勝俣恒久)ならびに財団法
人電力中央研究所(本部:東京都千代田区 理事長:佐藤太英)は、本日、中国
国家電網公司(本社:北京市 総経理:劉振亜)との間で、100万V送電技術コ
ンサルティングに関する覚書を締結いたしました。
中国において、100万V送電技術コンサルティングを実施するのは、世界で初
めてのことです。
経済発展の著しい中国では、電力需要も急速に増加しており、全国の発電設備
容量は、2004年の約4.4億kWから2020年には約10億kW(東京電力の2004年度末の
総発電設備容量:6,283万kW)が必要になると想定されています。
こうした着実な電源開発を進める一方、中国の基幹電力ネットワークの建設・
運用を担う国家電網公司は、電源増強計画と地域の需要動向を踏まえ、エネルギ
ーの有効利用に資する、強い電力ネットワークの建設に積極的に取り組んでいま
す。特に、中国では、電源開発地点が北部・西部内陸部の大規模水力や石炭火力
が中心となる一方、電力多消費地が東部沿岸部の大都市であることから、これら
を連系する長距離大容量送電ネットワークの建設が必須となっています。
こうした中、中国は、現在使用している交流50万Vおよび直流±50万Vの上位
電圧となる交流UHV(Ultra High Voltage:100万V級)送電ならびに直流U
HV(直流±80万V級)送電の導入を予定しております。
このたび締結した覚書では、交流UHV送電技術を保有する東京電力ならびに
電力中央研究所が国家電網公司に対し、中国初となるUHV送電パイロットプロ
ジェクトの建設に向けた技術コンサルティングを行うことを相互に確認いたしま
した。
東京電力および電力中央研究所は、今後、国家電網公司と協議の上、詳細内容
について個別のコンサルティング契約を結び、中国における最適なUHV送電網
の構築に協力してまいります。
以 上
(注) 東京電力は電力中央研究所などと共同でUHV送電技術を開発し、1999年
にはUHV設計の送電線約430kmを完成させ、現在50万Vで運転中です。
添付資料
・別紙1:中国の電力事情と国家電網公司の概要(PDF 172KB)
・別紙2:東京電力と中国との交流について(PDF 11.0KB)
・別紙3:東京電力のUHV設計送電線(PDF 50.2KB) |