プレスリリース 2004年

電気料金改定の届出について

                              平成16年9月3日
                              東京電力株式会社

 当社は、本年10月1日より、平均5.21%の電気料金引下げを実施することをはじめ
とする電気供給約款の変更を、本日、経済産業大臣に届出いたしました。
 届出内容についての概要は次のとおりです。

1.電気料金改定の概要

 当社は、これまで全社をあげて取り組んでまいりました徹底した経営効率化の成果
に加え、今後のさらなる効率化の推進によって生み出される効率化成果を織り込むこ
とにより、現行の供給約款による電気料金を平均5.21%、年間で1,738億円引き下げ
ます。

 改定単価および改定率は次表のとおりです。
 現行料金に対しては、電灯平均で5.49%、電力平均で4.78%、電灯・電力計平均で
5.21%の引下げとなります。

改定単価および改定率
2.電気料金改定の理由  当社は、これまで、お客さまにご満足いただけるよう、安定した低廉な電気をお届 けするとともに、将来にわたる経営基盤の強化を目指して、徹底した経営効率化に努 めてまいりました。  こうした経営効率化の成果につきましては、当社の企業体質および総合力の強化を 目指す観点から、かねてより、お客さまへの料金引下げのみならず、株主の皆さまへ の配当、財務体質の強化、今後成長が見込まれる新規分野への投資などに向けており、 この一環として平成14年4月に、電気料金の引下げを実施し、あわせて料金メニュー の拡充を行なったところです。  この間、本年4月より、高圧500キロワット以上のお客さまが新たに小売自由化の 対象となり、さらに新しい電気事業法の施行にともない、来年4月からは全ての高圧 受電のお客さまが自由化の対象となります。  この結果、当社の販売電力量の6割以上が自由化の対象となり、他の電気事業者等 との競争はもちろんのこと、エネルギー間競争も、ますます厳しさを増しております。  こうした環境の下、すでに公表いたしました電気料金の引下げについて準備を進め てまいりましたが、今般、需要動向、原価動向など所要の見通しを前提として、本年 10月1日から電気料金の引下げを実施することにいたしました。  具体的には、平成16年度下半期より平成17年度上半期までの1年間を原価算定期間 とし、平均5.21%の料金引下げを実施するものであります。  当社は、今回の料金引下げにより、さらに低廉な電気をお届けするとともに、引き 続き経営効率化を進め、エネルギー・サービスのトップランナーとして、豊かな生活 と快適な環境の実現に貢献してまいりたいと考えております。 3.原価の算定 (1)算定の諸元   1.原価算定期間   16年度下半期と17年度上半期の1年間   2.設備投資額    16下/17上   5,388億円   3.燃料費            ・為替レート    109円/ドル            ・原油価格   34.8ドル/バーレル         (ともに通関統計に基づく16年4月〜6月実績値の平均) (2)総原価
総原価
4.主要種別の影響額
主要種別の影響額
5.選択メニューについて  当社は、お客さまに電気の使い方を工夫していただくことにより、料金がお得にな るメニュー(選択メニュー)を設定してまいりました。今般の料金引下げにより、こ れらのメニューをご利用いただくことで、電気料金はさらにお得になります。  以下では、最近新たに設定した代表的な選択メニューをご紹介いたします。  (1)季節別時間帯別電灯(電化上手)        … <平成12年7月実施>    ○夜間蓄熱式機器(エコキュートや電気温水器など)をご使用になり、朝晩・     夜間時間のご使用量の割合が高いお客さまに適したメニュー。    ○全電化住宅のお客さまの場合、さらに電力量料金(夏季の昼間時間を除く)     の5%を割引。         … <当割引制度は平成12年10月実施>
季節別時間帯別電灯
 (2)電化厨房住宅契約(スマイルクッキング割引)  … <平成14年6月実施>    ○クッキングヒーターのご利用により電気を効率的にご使用いただける電灯の     お客さまの場合、電力量料金(夏季を除く)の3%を割引。  (3)休日高負荷電力(業務用・産業用)       … <平成12年10月実施>    ○営業・操業形態等の変更により、土・日曜日、祝日のご使用量の割合が高い     ほど電気料金がお得になるメニュー。  (4)業務用電化厨房契約              … <平成14年4月実施>    ○総容量が30キロワット以上の電化厨房機器をご使用される業務用のお客さま     の場合、電化厨房機器の電力量料金(ピーク時間を除く)を3円/kWh割引。  (5)業務用オール電化契約             … <平成16年2月実施>    ○業務用の蓄熱調整契約・電化厨房契約の両方にご加入いただき、さらにすべ     ての熱源を電気でまかなっていただけるお客さまの場合、電力量料金(上記     契約の割引額およびピーク時間の電力量料金を除く)の7%を割引。  *「選択約款メニュー」については、一覧表<参考―3>を添付しております。 6.最終保障約款の料金改定について  自由化対象のお客さまが、どの供給者とも契約合意に至らないような例外的な場合 に、その区域の電力会社である当社が供給保障を行う際の料金につきましても、この 度、自由化部門の標準メニューにあわせ、引下げいたしました。 (従来と同様に、標準メニューの2割増の水準です。) 7.経営効率化計画について  電気料金改定の届出にあたり、前回の料金改定届出時(平成14年3月)以降の効率 化実績を総括するとともに、今後の効率化への取り組みについて、お客さまにわかり やすくお知らせするために、「経営効率化への取り組み」をとりまとめました。  今回の料金引下げには、これまでの成果に加え、今後のさらなる努力によって捻出 する効率化の成果を最大限に織り込んでおり、今後とも、経営全般にわたった一層の コストダウンに努めてまいります。  効率化計画の概要は次のとおりです。 <効率化計画の達成状況と今後の取り組み>  ○設備投資の削減    平成14年度経営計画(前回料金改定時)における目標水準から、平成14〜15年   度の2年間で約2,600億円の設備投資を削減いたしました。    引き続き、効率的かつ弾力性のある設備形成・運用につとめ、供給信頼度を維   持しつつ、設備投資の抑制を進めてまいります。  ○修繕費の低減    平成14年度経営計画(前回料金改定時)における目標水準から、平成14〜15年   度の2年間で、販売電力量当たりの修繕費にして15%程度を低減いたしました。    今後とも安全運転・安定供給を確保しつつ、修繕費の低減を進めてまいります。  ○社員数の抑制    平成14年度経営計画(前回料金改定時)における社員数の目標水準から、さら   なる抑制を行いました。この結果、労働生産性(社員一人当たりの販売電力量)   は着実に増加しています。    業務運営・組織の見直しやITの活用による業務プロセスの改善などにより、   引き続き社員数の抑制を進めてまいります。                                    以 上 添付資料 ・参考−1:主要な料金(PDF 51.5KB) ・参考−2:燃料費調整制度について(PDF 106.0KB) ・参考−3:お客さまにお選びいただける選択約款メニュー(PDF 16.7KB) ・参考−4:料金改定の推移について(PDF 9.9KB) ・「業績予想の修正に関するお知らせ」は、こちらをご覧ください。
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