平成16年３月22日
東京電力株式会社
当社・福島第一原子力発電所４号機（沸騰水型、定格出力78万４千キロ
ワット）は、平成14年12月２日以来、第19回定期検査を実施してまいりま
したが、３月22日午前７時44分発電を開始いたしました。
今後、定格出力まで発電量を増加させたのち、所管官庁の総合負荷性能
検査を受け、４月下旬頃に定期検査を終了する予定です。
今回実施した主な工事は、以下の通りです。
（定期検査中に実施した主な工事）
１．燃料集合体の取替え
燃料集合体548体中104体を取り替えました。
２．出力領域計装検出器の取替え
出力領域計装検出器31本中10本を取り替えました。
３．原子炉再循環系配管取替工事
原子炉再循環系配管について、作業者の被ばく線量低減および信頼
性向上を目的として、配管の一部を耐食性に優れた材料に取り替えま
した。
４．主蒸気逃がし安全弁取替工事
主蒸気逃がし安全弁11台中５台について、同一設計の予備品と取り
替えました。
５．給水加熱器取替工事
設備の信頼性向上を図るため、第１から第５まである給水加熱器の
うち、第４給水加熱器の胴体を耐食性に優れた材料に変更し、一式を
取り替えました。
６．制御棒取替工事
制御棒137本中12本について、廃棄物の発生量の低減を図るため、
ハフニウムを中性子吸収材とする長寿命型制御棒に取り替えました。
７．主復水器真空度に関する信号の設定値変更工事
主復水器真空度計をゲージ圧力計から絶対圧力計に取り替えること
に伴い、原子炉自動停止信号の一つである主復水器真空度低の設定値
を変更しました。
８．格納容器ドレンサンプポンプ出口配管取替工事
格納容器内のドレンサンプポンプ出口配管の一部を耐食性に優れた
材料に取り替えました。
９．排ガス再結合器取替工事
排ガス再結合器２台（全台）を耐食性に優れた材料に変更し、一式
を取り替えました。
10．蒸気タービン低圧内部車室取替工事
蒸気タービン低圧内部車室３台のうち１台を取り替えました。
11．炉心シュラウド修理工事
シュラウドの健全性を確認するため、平成14年９月16日から原子炉
を自主的に停止し、目視可能な溶接線について点検を実施した結果、
中間胴部内側溶接線（Ｈ４）近傍の１ヶ所にひびが確認されたことか
ら補修を行いました。
12．その他
・原子炉再循環系配管のうち、「過去５年間のうちに点検を実施した
箇所」についても、溶接線10箇所（原子炉圧力容器と原子炉再循環
系配管の接続部）の超音波探傷検査を実施し、ひびは確認されませ
んでした。
・制御棒駆動水圧系配管（ＣＲＤ配管）について、滴下した海水の塩
分により発生したひびの対策として、原子炉格納容器外側のＣＲＤ
配管11本を取り替えるとともに、海水系ドレン配管の一部取替えお
よび構造変更を実施しました。
・中部電力(株)浜岡原子力発電所１号機の余熱除去系配管の破断の対
応として、残留熱除去系蒸気凝縮配管の分岐点に弁を設置しました。
以 上
＜参考＞当社原子力発電所の現況
福島第一・１号機（ 46万キロワット） 定期検査中
２号機（ 78万4,000キロワット） 定期検査中
３号機（ 78万4,000キロワット） 運転中
４号機（ 78万4,000キロワット） ３月22日から発電開始
５号機（ 78万4,000キロワット） 運転中
６号機（110万キロワット） 定期検査中
福島第二・１号機（110万キロワット） 運転中
２号機（110万キロワット） 定期検査中
３号機（110万キロワット） 調整運転中
４号機（110万キロワット） 定期検査中
柏崎刈羽・１号機（110万キロワット） 定期検査中
２号機（110万キロワット） 定期検査中
３号機（110万キロワット） 定期検査中
４号機（110万キロワット） 運転中
５号機（110万キロワット） 定期検査中
６号機（135万6,000キロワット） 運転中
７号機（135万6,000キロワット） 運転中
これにより、停止中のプラントは９基、合計894.4万キロワット、運転中
のプラントは８基、836.4万キロワットとなります。
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