プレスリリース 2004年

原子力発電所の圧力抑制室への異物混入の原因および再発防止対策について(最終)

                            平成16年1月29日
                            東京電力株式会社

 当社・福島第一原子力発電所2号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)
については、第20回定期検査を実施中のところ、原子炉格納容器の圧力抑制室に
おいて異物(足場材およびロート等)が発見されました。
 その後、停止中のプラントについて、圧力抑制室の点検を順次実施し、異物を
確認するとともに回収してまいりました。これらの点検結果から原因究明および
再発防止対策などについて報告書(中間)をとりまとめるとともに、これらの異
物について非常用炉心冷却系への影響評価を実施して、安全上問題のないことを
確認いたしました。
           (平成15年10月9日、平成15年11月7日お知らせ済み)

 当社といたしましては、今回の事象を踏まえ、具体的な対策を講ずるとともに、
当社の作業管理のあり方、元請の作業管理のあり方と言う観点から、さらなる作
業管理上の品質向上を図るべく検討してまいりましたが、本日、これらを最終報
告書としてとりまとめましたのでお知らせいたします。

(最終報告にあたって追加した主な対策)
 ○ 格納容器のベント管の養生方法の改善
   格納容器内の圧力抑制室に通じる開口部(ベント管)に着脱が容易な金属
  製等の仮設の養生を取り付ける。
 ○ 圧力抑制室内塗装状況の点検と頻度の見直し
   圧力抑制室内の内部塗装の状態を定期的に点検し、塗装頻度を見直すこと
  とする。
 ○ 圧力抑制室内の靴管理の強化
   圧力抑制室の中での靴の履き替え場所は原則として設置しないこととする。
 ○ 専任監視員の監視内容強化
   原子炉上部、内部および圧力抑制室では、異物混入を防止するため、専任
  監視員は入域者の携行品、衣類及び靴底等の確認を行う。
 ○ 工事共通仕様書の改善
   当社の要求事項が徹底されていないことに鑑み、元請会社と共同で工事共
  通仕様書の解釈の不明瞭な箇所等の洗い出した結果を工事共通仕様書に反映
  する。
 ○ 社内規定の改訂
   以上の再発防止対策を踏まえ、当社の業務内容及び、責任の明確化を図る
  ため、当社原子力発電所共通のマニュアルを改訂する。
 ○ 設備の改良検討
   圧力抑制室内の保有水浄化システムの本設化等、設備面での改良等につい
  て検討する。

 現在、当社は厳格な異物混入防止対策を実施しておりますが、今後も引き続き
さらなる作業管理上の品質向上を図るよう、これらの対策を着実に実施してまい
ります。

                                 以 上

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