平成15年8月7日
東京電力株式会社
当社・福島第二原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)
における燃料装荷手順の誤りについては、国の平成15年度第1回保安検査にお
いて、保安規定第83条(燃料取替)第1項*に違反していると認定され、本日、
当社は、経済産業省原子力安全・保安院から、改善指示文書を受領しました。
今後、改善指示に基づき、再発防止対策などについて取りまとめの上、ご報
告する予定です。
事象の概要および違反事項は、以下のとおりです。
1.事象の概要
3号機は、平成14年12月10日より第12回定期検査を実施しておりますが、平
成15年6月14日に燃料装荷作業中に燃料を装荷したセル(燃料集合体4体と制
御棒1本が収まる格子)のうち1ヶ所に、制御棒が挿入されていないことを確
認したため、燃料装荷作業を中断し、当該制御棒を挿入しました。本件につき
ましては、事象発生後に原因調査を実施し、再発防止対策を講じております。
(6月15日、6月27日 お知らせ済み)
2.違反事項について
保安規定においては、「燃料を装荷する場合、燃料を装荷するセルに制御棒
を全挿入しておくこと等を手順として定め、この手順に従って、燃料装荷を行
う」と規定されており、本件におきましては、この規定に違反していると国か
ら認定されました。
当社といたしましては、保安規定に違反するという原子力安全・保安院の厳
しい評価結果を真摯に受け止め、再発防止に取り組んでまいります。
以 上
* 福島第二原子力発電所原子炉施設保安規定(抜粋)
(燃料取替)
第83条
当直長は、第82条の燃料取替手順に従い、燃料取替機を使用して燃料取替
を行う。
(以下、略)
(燃料の取替実施計画及び手順)
第82条
燃料技術GMは、燃料の取替えを実施する場合は、取替炉心の配置及び体
制を燃料取替実施計画に定め、主任技術者の確認を得て所長の承認を得る。
2.燃料技術GMは、燃料の取替えを実施する場合は、燃料取替実施計画
に基づき、あらかじめ次の事項を満足する燃料取替手順を作成する。
(1)制御棒を引き抜くセルについては、燃料をすべて取り出しておく。
(2)燃料を装荷するセルについては、制御棒を全挿入しておく。
(以下、略)
|