平成15年3月26日
東京電力株式会社
スピードネット株式会社
東京電力株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:勝俣 恒久)とスピ
ードネット株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:和田 裕)は、本日、
スピードネットの高速インターネット接続事業を、6月1日(予定)に東京電力に
統合するという営業譲渡契約を締結いたしました。これにより、東京電力は東京
23区と首都圏1都3県の600万世帯に対して、光ファイバと無線を融合した新サー
ビスを提供することが可能になります。
なお、現在スピードネットにご加入いただいているお客さまへのサービスは、
営業譲渡後も東京電力が引き続き提供してまいりますので、安心してご利用を継
続していただけます。
スピードネットは、東京電力の保有する光ファイバ網をバックボーンとした低
価格で常時接続可能な無線アクセスサービスを事業化したもので、平成11年9月
に東京電力、ソフトバンク、マイクロソフトコーポレーションの3社によって設
立されました。平成13年5月からは、首都圏1都3県の23市区で順次サービスを開
始しており、現在、約3万件のお客さまにご加入いただいております。加えて、
平成14年8月からは、東京電力がサービスするFTTH(ファイバ・トゥ・ザ・ホー
ム)事業である「TEPCOひかり」の提供も開始するなどISP(インターネット・
サービス・プロバイダ)事業にも取り組んでおります。
しかし近年、ADSLを中心としたブロードバンドアクセスサービスの高速化が急
激に進んだため、お客さまのご加入件数は設立当初の計画を下回る状況にありま
す。
一方、東京電力は新規事業の中核として情報・通信事業に取り組んでおり、平
成14年3月からは社内カンパニーとしてFTTH事業を行う「光ネットワーク・カン
パニー」を設置しております。東京23区、武蔵野市、三鷹市ですでにサービスを
開始しており、より多くのお客さまにご利用いただくため、ISP事業者さまに当
社が構築したFTTHネットワークを提供するというビジネスモデルを採用し、現在、
9社(※1)にご契約いただいております。
このたびの営業譲渡による事業統合により、東京電力の保有する光ファイバ網
を有効活用しつつ、スピードネットが保有する無線技術ならびに営業ノウハウを
融合した事業展開が可能となります。これにより、サービスエリアは、現在、東
京電力がFTTHサービスを展開する東京23区を中心としたエリアに加え、スピード
ネットがサービスする首都圏環状エリアにも拡大することが可能になり、約600
万世帯(※2)のマーケットに対してFTTHと無線アクセスサービスを展開できる
ようになります。
加えて、FTTH事業のサービスエリアである東京23区はマンションなど集合住宅
の割合が約7割と高い上に、光ファイバの引き込み工事の交渉に長期間かかるな
どの課題がありましたが、高速な無線サービスと一体的な営業やサービスメニュ
ーの拡大、スピードネットの保有する訪問販売などの営業ノウハウの活用によっ
て、競争力をより一層高めることが可能になります。
さらに、今秋からは5GHz帯を利用した無線LAN技術の実用化も視野に入れてお
り、光ファイバと無線の組み合わせによるさらなるサービスの充実をはかる予定
です。これにより、ADSLに対抗できる20 Mbps超の無線技術を活用できるなど、
お客さまの利用環境に応じた複数の選択肢を提供することが可能になります。
なお、スピードネット株式会社は、営業譲渡完了後には解散することとし、清
算手続きに着手いたします。また、電気通信事業法に係わる手続きも、今後速や
かに実施いたします。
以 上
※1:東京電話インターネット, @nifty, So-net, BIGLOBE, SpeedNet, DION,
ASAHIネット,hi-ho,ODNの9社
※2:東京電力の「TEPCOひかり」FTTHサービス提供エリア並びにスピードネット無線
アクセスサービス提供エリア内での一般世帯数(平成12年国勢調査より算出)
・添付資料(PDF 40.6KB)
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