平成14年8月1日
東京電力株式会社
当社は、豪州クイーンズランド州営の発電会社であるタロング・エナジー社
(以下、タロング社)がすすめているタロング・ノース発電事業に対して、本
年2月に三井物産株式会社と共同で設立したティーエムエナジー・オーストラ
リア社(以下、TMエナジー社/当社出資比率:70%)を通じて参画すること
を決め、本日、タロング社とブリスベンにおいて契約書に調印いたしました。
本プロジェクトは、タロング社がクイーンズランド州ブリスベンの北西約
180kmの地点において2000年1月から建設を開始しているタロング・ノース発
電所(石炭火力、出力45万kW)の50%の権益(資産や売電契約など)をTM
エナジー社が購入するものです。
具体的には、TMエナジー社とティーエヌ・パワー社(タロング社のプロ
ジェクト会社:以下、TNパワー社)が、発電所の完成後(2003年2月予定)
に「タロング・ノース発電所共同事業体」を設立して共同で発電事業を行い、
発電した電力をタロング社へ全量販売いたします。当社は、TMエナジー社に
約45億円を出資して参画するとともに、2~3名の社員を派遣して技術的な支
援を行う予定です。
今回の参画においては、当社が長年運転経験をもつ火力発電方式を採用する
ため、発電所の運転・保守にあたっては当社の保有するノウハウを十分に活用
することができることに加え、投資相応の収益を長期にわたって安定して確保
することが期待できます。なお、本プロジェクトへの出資は、1997年7月に当
社がオランダに設立した海外投資用子会社であるテプコ・インターナショナル
社を通じて行う予定です。
本プロジェクトは、台湾の2つのIPP事業(彰濱プロジェクト、豊徳プロ
ジェクト)、ベトナムのフーミー第2火力発電所第2期プロジェクトに続く、
当社にとって4番目の海外IPP事業となりますが、今後も、引き続き当社の
ノウハウを活用できる海外事業に積極的に取り組んでまいります。
以 上
(参 考)
1.タロング・ノース発電事業の概要
(1)発電所名:タロング・ノース発電所
(2)所 在 地:豪州クイーンズランド州ブリスベンの北西約180km
(3)総事業費:約500億円
(4)タロング・ノース発電所共同事業体の権益:
ティーエヌ・パワー社50%(タロング・エナジー社の100%子会社)
ティーエムエナジー・オーストラリア社50%
(5)出 力:45万kW
(6)発電方式:石炭火力(超臨界圧汽力発電方式)
(7)運転開始:2003年2月(予定)
(8)事業期間:運転開始から30年間(タロング・エナジー社との売電契約は20年間)
(9)売 電 先:タロング・エナジー社
2.タロング・エナジー社の概要
1997年7月、クイーンズランド州営発電会社の分割により発足。タロング石炭火
力発電所(4基、合計出力140万kW)とワイバンホー揚水発電所(2基、合計出力
50万kW)を所有する。本社ブリスベン。
3.ティーエムエナジー・オーストラリア社の概要
東京電力の100%子会社であるテプコ・インターナショナル社と三井物産株式会
社の子会社ミツイ・パワー・インベストメント社が、タロング・ノース発電事業に参
画するために2002年2月に設立。出資比率はテプコ・インターナショナル社70%
(2003年2月に約45億円へ増資予定)、ミツイ・パワー・インベストメント社30%
(同約20億円へ増資予定)。所在地はブリスベン。
以 上
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