プレスリリース 2000年

50万ボルトの「新豊洲変電所」および「新豊洲線」の完成について

~臨海副都心に地下式では世界初の50万ボルト変電所~



                           平成12年11月21日
                           東京電力株式会社


 当社は、かねてから50万ボルトの「新豊洲変電所」ならびに「新豊洲線」の
建設を進めてまいりましたが、このたび工事が完了し、本日から運用を開始い
たしました。

 現在、都心部の電力は、東京圏の外側をとりまく50万ボルト変電所を拠点と
して、都心部に向かう27万ボルト送電系統によって供給されております。
 今後も都心部では、堅調な電力需要の伸びが予想されることから、長期的な
安定供給を図るため、当社は、効率的に大容量の電力を供給できる50万ボルト
の「新豊洲変電所」および「新豊洲線」を建設し、21世紀の首都圏の電力需要
を賄うことといたしました。

 「新豊洲変電所」は、地下式としては世界初の50万ボルト変電所で、「一点
切り遮断器」(注1)などの世界最先端の遮断・絶縁技術の採用や建物工事の
合理化等によって、計画工事費の約2割にあたる約258億円のコストダウンを
達成いたしました。
 特に、建物工事においては、円筒形建物を採用することで、約1年の工期短
縮と工事費約74億円のコストダウンを達成いたしました。
 これは、当変電所の設備規模が、既設の27万ボルト変電所の約3倍にもなり、
従来の矩形建物で建設した場合には、掘削時に山留め壁の支え部材を大量に必
要としますが、円筒形建物とすることで、この支え部材ならびに関連工事を不
要にする工法を採用したためです。

 また、「新豊洲線」は、新豊洲変電所と新京葉変電所(千葉県)を結ぶ長さ
約40kmの50万ボルト地中送電線であり、世界で初めての50万ボルトCVケーブ
ル(注2)長距離地中送電線となります。
 設計・施工に際しては、長距離線路であるため、ケーブルの細線化および接
続部のコンパクト化、長尺ケーブル布設における新工法の開発・採用等で、計
画工事費の約2割にあたる約161億円のコストダウンを達成いたしました。
            
  これまで、当変電所ならびに送電線の建設にあたりまして、地元地域の皆さ
まをはじめ、関係各方面からの多大なご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上
げます。今後とも一層のご支援をお願い申し上げます。

                                                             以 上

(注1)一点切り遮断器:
 従来の50万ボルト遮断器は、電気を遮断した際に発生する過電圧を考慮し、
機器内の2箇所で遮断する方式をとっているが、一点切りは遮断スピードの高
速化、遮断時に発生する熱ガス流の冷却特性向上などの技術革新によってそれ
を1点で遮断可能としたもの。従来型に比べてサイズがコンパクトでコストダ
ウンされている。
                                                               
(注2)CVケーブル:
 熱・機械特性を向上させた架橋ポリエチレンを絶縁体に使用した、信頼性に
優れ維持管理も容易で経済的なケーブル。



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