プレスリリース 2000年

葛野川発電所2号機の営業運転開始について



                              平成12年6月8日
                                                            東京電力株式会社


 当社は平成5年1月より、揚水式発電(注)として世界最大の有効落差を持つ葛野川
発電所(山梨県塩山市<上ダム>・大月市<下ダム・発電所>)の建設を進めておりま
すが、本日、2号機(出力40万kW)が営業運転を開始いたしました。

  葛野川発電所は、当社として8番目の揚水式発電所であり、すでに1号機(出力40万
kW)は昨年12月に営業運転を開始しております。

 営業運転の開始にあたりまして、地域の皆さまをはじめ関係各方面の方々から多大な
ご理解とご協力をいただきましたことに対し、深く感謝を申しあげます。
 今後とも当社は、発電所の安全確保ならびに安全運転に最大限の努力を傾けてまいり
ます。                                   
                                                                    以 上

<参考:葛野川発電所について>
 水力発電所は、有効落差が大きくなれば、同じ水量でもそれだけ大きな出力を得られ、
建設コストを低減することができます。葛野川発電所では、地形を効果的に利用すると
ともに、ポンプ水車製造メーカーと共同で研究を進め、最新技術を駆使して714mという
大きな落差に伴う高水圧や衝撃に耐えうる「超高落差ポンプ水車」を開発・採用した結
果、揚水式発電所としては世界最大の有効落差を実現しました。
 これにより、これまで上部ダムと下部ダムの間に必要だった中間ダム建設を省略する
ことができ、建設費を15~20%程度削減することができました。

 高落差の利用に加え、こうした新技術の開発や効率化工法の採用などにより、建設工
事全体で約900億円のコストダウンを達成しております。(建設単価は1kWあたり約5.6
万円削減され、約24万円/kWとなりました。)

(注)揚水式発電とは、電気の需要の少ない夜間に下部ダムから上部ダムに水を汲み上
      げ、昼間の電気の需要の多いときには、逆に上部ダムから下部ダムに水を落とし
      て発電する方式の水力発電で、電力消費量の平準化や電力の安定供給に大きな役
      割を果たします。




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