(財)東電記念科学技術研究所の研究助成等について
~大学の基礎研究活動への積極助成~
平成12年3月24日
東京電力株式会社
(財)東電記念科学技術研究所は、大学の基礎研究の積極的な推進や若
手研究者の育成を目的とする助成などの活動を進めております。
このたび、同研究所では理事会を開催し、平成12年度から実施する新規
の研究助成(年間総計72件、8,476万円)等について次のとおり決定いたし
ました。
○研究助成:別添一覧に示すパイオニア的な基礎研究6件を新たに加え、
継続の研究テーマと合わせて16件
[金額:6,327万円]
○渡航費援助:若手研究者の国際会議参加への援助を目的に30件
[金額:805万円]
○奨学金給付:関東一円の大学の電気工学専攻または原子力工学専攻の大
学院生に給付(26件)
[金額:1,344万円]
同研究所(昭和13年に設立)は、東京電力株式会社の前身である東京電
燈株式会社の開業 100周年を記念して、昭和61年度に助成事業を拡大し
(開始は昭和32年)、国内の大学に所属する若手研究者(概ね40才以下)
を対象とした電気事業にかかわる基礎研究の助成や国際会議参加のための
渡航費の援助、大学院生を対象とした奨学金の給付を行っております。こ
の間、本事業に対する応募は、現在までの累計で、全国88大学から既に
1,500人を上回っており、この内、助成対象は77大学626人、総額
13億665万円にのぼっています。(昭和61年度から平成11年度までの累計)
同研究所の助成を受けた若手研究者の中には、国内外の学会等から各種
の賞を得た方も多く、同研究所の助成活動は、わが国の創造的基礎研究の
推進や国際的な技術交流の促進につながるものと考えております。
以 上
(財)東電記念科学技術研究所の概要
1.名 称 財団法人 東電記念科学技術研究所
(英文名 TEPCO Research Foundation )
2.所在地 東京都千代田区有楽町 1-7-1
電話 03-3201-2659
3.代表者 理事長 那須 翔
4.基本財産 30億1,090万円
5.事業の目的
本財団は、電気事業に係る基礎的な技術に関する試験研究に対する
助成、国際交流の促進及び調査研究並びに人材の育成を行うことによ
り、電気事業の健全な発展を図り、もって我が国の産業の進展と国民
生活の向上に寄与することを目的とする。
6.事業の概要
(1) 電気事業に係る基礎的な技術に関する試験研究に対する助成
(2) 電気事業に係る基礎的な技術に関する国際交流の促進
(3) 電気事業に係る基礎的な技術に関する調査研究
(4) 電気事業に係る基礎工学を専攻する学生に対する奨学金の給付
(5) 前各号に掲げるもののほか、本財団の目的を達成するために必要な
事業
(注) 毎年の助成は、基本財産の運用益(利子)を原資として支出され
ており、基本財産の取崩しはしておりません。
なお、当研究所は、平成11年3月11日付で特定公益増進法人の認
可を取得いたしました。これにより、基金への寄附者には税制上の
優遇措置が得られることとなっております。
選考方法と選考基準について
1.研究助成
前年度からの継続研究10件に加えて、新たに総額1,000万円 程度以内の
研究6件を決定いたしました。新規研究助成テーマについては、11年度上
半期に募集を行った結果、全国の38大学から67件の申し込みをいただきま
した。平均年齢は36才で、テーマは電気、電子、情報、通信、機械、原子
力、素材、土木、建築、化学、環境等の幅広い分野に及んでいます。これ
らはいずれも大変質の高いものばかりでしたが、3回にわたる審査委員会
および理事会での審議を経て、独創的で先駆的な基礎研究として6件の新
しい研究テーマに助成することといたしました。
2.国際技術交流(海外渡航費)援助
国際技術交流に対する援助の一環として、大学若手研究者の国際会議で
の研究成果発表等のための1ヶ月以内の海外渡航費を援助するもので、毎
年度半期ごとに助成しています。平成11年度は37件の申し込みの中から、
発表内容が学術的に優れ海外の研究者に与えるインパクトが大きいと期待
される30件(上半期20件は実施済)、総額805万円に決定いたしました。
3.奨学金給付
電力工学の振興と同分野の将来を担う優秀な人材の育成を目的に、関東
一円の大学の電気工学または原子力工学を専攻する大学院生を対象に奨学
金を給付します。平成11年度は、継続給付者15名に加えて新規の給付対象
者11名が既に6月の理事会で決定しており、修士課程は月額4万円、博士
課程は月額5万円の合計1,344万円を給付いたしました。
以 上
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