エネルギー新時代到来!世界に挑むJERA ~統合までの歩みとこれから~

2017/06/09

2017年6月8日、東京電力フュエル&パワーと中部電力は、燃料・火力発電分野における包括的アライアンスに関し、既存火力発電事業等の株式会社JERAへの統合について合弁契約書を締結しました。
さて今回は、JERAってどんな企業?どうして統合したの?今後どうなるの?といった疑問にお答えしていきます。

JERAってどんな企業?

JERAは東京電力と中部電力が、2015年4月に、燃料上流・調達から発電、電力・ガスの販売に至る一連のバリューチェーン全体を統合し、世界で戦うグローバルなエネルギー企業の創出を目指して設立した会社です。
ちなみに社名の由来は「日本( 【J】APAN )のエネルギー(【E】NERGY )を新しい時代(E【RA】 )へ。」という思いが込められています。

どうして事業を統合したの?

いま国内のエネルギー事業を取り巻く市場環境は、大きな変化の渦の中にいます。電力需要の低迷、電力の小売全面自由化、再生可能エネルギーの普及、分散型電源の導入など…。この変化に柔軟に対応すべく、2社の事業を統合し、経営基盤を強化しました。
これにより、各事業領域の成長を加速させるとともに、バリューチェーン全体の最適化を図ります。

どんなことを目指しているの?

JERAの使命は、ズバリ、「国際競争力のあるエネルギーをお客さまへお届けすること」です。
この目標を達成するため、JERAは、巨大な燃料調達量や両社がこれまで培ったノウハウを武器に世界のエネルギー市場で競合他社と互角に戦うことが出来るグローバルなエネルギー企業体へ成長することを目指しています。

いま、JERAではどのようなことが行われているの?

2015年4月のJERA設立以降、燃料調達事業や海外の火力発電事業など「効果が高く進めやすい分野から順次」をコンセプトに両社の事業をJERAへ統合してきました。JERA設立から2年余りですが、JERAでの事業展開が、既に実を結び始めています。
例えば、2016年12月には、JERA子会社とフランスの電力会社EDFの子会社であるEDF Tradingが保有する石炭トレーディング事業の統合について最終合意しました。これにより、JERAグループは太平洋および大西洋地域において年間約6,000万トンという世界最大規模の石炭現物取引を行うことが可能となり、これまで以上に幅広いお客さまのニーズにお応えすることが可能となりました。
また、2017年3月にはインドの大手再生可能エネルギー発電事業者であるRenew社の株式の10%を取得し、Renew社を通じて、インドにおける再生可能エネルギーの開発を行うことが可能となりました。インドでは急激な経済成長を背景とした電力需要の増加が見込まれますので、着実に開発を進め事業を展開することで、インドの経済成長と環境負荷の低減に貢献するとともに、JERAとしての再生可能エネルギーを含めた“最適な発電事業ポートフォーリオ構築”の第一歩にしたいと考えています。

今後、JERAはどうなっていくの?

2019年度上期に両社の既存火力発電事業の統合を予定しています。両社の燃料・火力発電事業の全体統合を完成させることで、JERAを世界で戦うグローバルなエネルギー企業に成長させ、お客さまに国際競争力あるエネルギーをお届けする企業へと発展していきます。

担当役員から

(東京電力フュエル&パワー 守谷常務)

両社はこれまで、燃料調達事業や海外発電事業など効果が高く進めやすい分野から順次統合を実施してきました。2019年度上期に予定する既存火力発電事業の統合が実現すれば、JERAにおいて燃料上流・調達から発電、電気・ガスの販売にいたる一連のバリューチェーンが完成することになります。
今後、このバリューチェーン全体を活用した各種取り組みを通じて利益を創出し、JERAを1+1=2ではなく、3にも4にもしていくようなプラスαを生み出す企業に発展させたいと考えています。これらの統合効果を活用し、例えば、国内の電力市場等においては公正な競争活動を展開して、お客さまへ利益を還元してまいります。また、積極的に事業を展開して、JERAを国際エネルギー市場で競合他社と互角に戦うことのできるグローバルなエネルギー企業体へ成長させていきたいと考えています。
この様な取り組みにより、国際競争力のあるエネルギーを安定的にお客さまへお届けするとともに、両社グループの企業価値向上を実現し、当社は、本統合を通じて福島への責任を果たしてまいります。

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