全国のお客さまにTEPCOのプランを
営業・商品開発担当者の思い
2020/03/16
2016年の電力小売全面自由化を機に、お客さまが電気料金プランを自由に選べるようになりました。東京電力グループでは、関東エリアだけでなく全国のお客さまにTEPCOの電気をご利用いただくため、お客さまのニーズに合わせた全国向けの電気料金プランやサービスをご用意しています。全国のお客さまにお選びいただける企業になるために、商品開発や営業に携わる東京電力エナジーパートナー株式会社の担当社員に思いを聞きました。
東京電力エナジーパートナー株式会社
販売本部 西日本本部 第五営業グループ
林 裕輔
2009年入社。ハウスメーカー等へのオール電化営業を経験後、電力自由化に向けた提携企業への営業を担当。2017年から現職。関東エリア以外の全国（沖縄県除く）に向けた電気料金プラン販売のため、提携企業探しや、関東エリアから引越しをする一般のお客さまへの営業に従事する。
東京電力エナジーパートナー株式会社
経営戦略本部 商品開発室 開発企画第二グループ
中川 美夏
2005年入社。停電対応や契約変更作業など、一般のご家庭向けの技術サービス業務を担当後、料金業務やカスタマーセンター等でお客さま対応部門を経験。2018年に社内の新規事業アイディアを募るコンテストで1位に輝いたことがきっかけで現職へ。現在は新サービスの開発に携わる。
引越し後も選ばれる会社になりたい
林「大阪に拠点を置く西日本本部は、関東エリア以外のお客さまに向けた販売促進を担当しています。私の主な仕事は、関東エリア以外のお客さまとの接点を持つ企業を訪ね、お客さまを紹介していただいたり、当社の販売代理店になっていただくなど、さまざまな形で提携していただける企業を探し、その提携企業を通じて関東エリア以外での販売拡大を行うことです。また、関東エリアから他の地域へ引越しをするお客さまへ電気料金プランをお薦めするのも仕事の一つです」
中川「商品開発室では、全国のお客さまが当社に魅力を感じていただけるよう、新しいサービスを開発しています。昨年12月から、ファンクラブやカード会員などのコミュニティを持つ企業と提携し、電気料金のお支払いに応じてポイントや限定の特典が付く『コミュニティでんき』というサービスを始めました。
私は、これまでお客さま対応業務を行ってきた中で『引越しをするのでこの機会に別の電力会社と契約します』や『他の電力会社の方が良い電気料金プランがあるのでそちらに切り替えます』といった声も数多く受けていました。『TEPCOの電気に価格以外の新しい魅力が加われば、お客さまにもっと選ばれる会社になれるのに…』と感じていて、『コミュニティでんき』は、当時私が感じていた思いを形にできると思っています」
林「引越しに関しては、関東エリアから他の地域へ移転される方が年間約12万人もおり、ここが１つの販売活路だと感じています。これまで関東エリアで当社とご契約いただいていたお客さまが関東エリア以外の地域にお引越しされる場合は、当社へ使用停止のお手続きをした後に、新たな電力会社へ新規契約のお申し込みをされているのが実情でした。お客さまにとっても引越しの準備で慌ただしい中、電気の契約を切り替えるために複数の会社で手続きをする手間がかかりますし、引越しの多い時期は電話も混雑し、ご不便をお掛けすることも多くあったと思います。そこで、お引越し先での新規契約のタイミングを１つの販売の機会と捉え、電気料金プランができた地域から順次、使用停止のお手続き後に改めて全国向けの電気料金プランをご紹介しています。関東エリア以外の地域の旧一般電気事業者が提供している一般的な電気料金プランよりもお得になるため、お客さまにも魅力を感じていただけるのではないかと感じています。当社の電気料金プランが全国にエリアを拡大したことにより、引越し先でもお選びいただける環境が整ったので、今後はもっと幅広いお客さまにご紹介していきたいと思います」
「関東エリアだけのTEPCO」からの脱却
中川「『コミュニティでんき』では、第一弾として、関西エリアの方に馴染み深い京阪電車を傘下に持つ京阪ホールディングスのグループ会社、『株式会社京阪カード』のクレジットカード会員向けのプラン『e-kenetでんき』がスタートしました。毎月の電気料金のお支払いに応じて京阪カードのポイントがつき、京阪グループならではの豪華景品が当たる抽選にご応募いただける電気料金プランです。そして、今年2月からは、読売ジャイアンツのファン向けにオリジナルチケットケースをプレゼントする他、公式戦チケットやグッズ、イベントなどの嬉しい特典が当たる抽選にご応募いただける『ジャイアンツでんき・ガス』もスタートしました。どちらもお客さまの趣味や生活に合わせてお選びいただけるサービスなので、まずは会員やファンのみなさまへ認知度を高める取り組みを進めています」
電気のV（ボルト）とVICTORY（ヴィクトリー）をかけた「ジャイアンツでんき・ガス」オリジナル100V Tシャツ
※キャップは読売ジャイアンツ公式2020年春季キャンプ限定商品
林「私も、一人でも多くのお客さまに全国向けの電気料金プランを知っていただけるように活動しています。当社がこれまで行ってきた関東エリアでの営業とは違い関東エリア以外の地域では『どこでだれが電気を使用しているか』といった情報を持っていないため、お客さまとの接点をゼロから作る必要があり苦労していました。そこで、引越しをするお客さまへのご紹介に加えて、各地域でお客さまと接点を持つ地元の提携企業を通じて電気料金プランを販売していこうと考え、電力小売全面自由化以降、西日本地域に拠点を構え、各地域の企業と提携を進めてきました」
中川「全国向けの電気料金プランも『コミュニティでんき』も、お客さまの選択肢を増やすことでお客さまのニーズや思いに寄り添ったサービスとして、TEPCOの電気に魅力を感じていただきたいですね」
林「関東エリア以外では『東京電力』に馴染みの薄い方も多く、さらに、各地域には昔から地元に根付いている旧一般電気事業者の強固な活動基盤があるので、営業活動では苦戦することも多いです。当社が西日本に事務所を構えて本気で地元に根付いていきたいという思いを伝えたり、旧一般電気事業者の中で唯一、全国の各地域に電気料金プランを提供しているという強みについて地道にご説明していくことで、最近では少しずつ新しい提携企業が増えてきました」
中川「私も、『東京電力」の知名度の違いを感じました。関東エリア以外の地域でお客さまにご紹介しても『TEPCOの電気料金プランは東京の人しか利用できないでしょ？』といったお声をいただくこともありました。また、『コミュニティでんき』はこれまでにないサービスだったため、提携企業を探す難しさや、全国のお客さまの立場に立ち、具体的な内容や特典を一から検討するなど、スタートさせるまでには多くの苦労がありました」
地道な努力の先に見えてきた手応え
林「当初は、いざ地元企業と提携しても販売数がなかなか伸びませんでした。そこで、提携企業の近くに拠点を構えている強みを活かし定期的に提携企業のみなさまにお会いする中で、販売にあたってかかえる課題や原因を洗い出し、一つひとつ解決していくことで販売しやすい環境を整えてきました。その結果、販売数が前年比2.5倍に増加した事例もありました。これからは、全国にプランを用意している当社だからこそできることもあると思うので、お客さまにも提携企業のみなさまにもよろこんでいただけるよう、取り組んでいきたいと思っています」
中川「私も、『コミュニティでんき』の開始にあたって、さまざまな場所でキャンペーンブースを設けて説明しましたが、お客さまから『ぜひ使いたい！』と言っていただけた時には大きな手応えを感じました。読売ジャイアンツの宮崎・沖縄キャンプ期間中、球場に来られたファンの方にご紹介したところ『読売ジャイアンツや野球のためになる電気料金プランなら、ぜひ加入します』というお声をいただきました。また、『e-kenetでんき』のキャンペーンブースでは『電気料金の支払い分にもポイントが貯まるのはうれしいので加入します』といったお声をいただき、改めて、『コミュニティ』のパワーを感じました。余談ですが、電気料金プランを考えたり、提携企業やファンの気持ちを思い特典を考えているうちに、私もすっかり京阪と読売ジャイアンツのファンになりました！」
宮崎・沖縄で実施した「ジャイアンツでんき・ガス」のブース
大阪で実施した「e-kenetでんき」のブース
力を合わせてTEPCOのプランを全国へ
林「全国向けの電気料金プランはまだまだ駆け出しです。引越しされるお客さまへの営業活動、全国の企業との提携を引き続き進め、一人でも多くのお客さまに知って、身近に感じていただく段階だと思います。北海道から九州まで全国のお客さまにお選びいただけるTEPCOを目指し、地元に拠点を構える企業との接点を増やすため、これからも全国を飛び回ります。全国の各地域のお客さまの購買特性などについてもっと知見を得て、新しい提携体制や販売手法も構築していきたいです」
中川「『コミュニティでんき』も、まずは軌道に乗せることが当面の目標です。そして今後は『コミュニティでんき』の幅をどんどん広げていきたいですね。お客さまが自分らしい趣味や生活に合わせて電気料金プランを選べるようになれば、電気を通して日々の生活に新しい彩りを加えられるのではないでしょうか」
林「電気の新しい魅力を前面に出していけそうですね。営業をしていると、お客さまのニーズを直接伺うことがあります。そのニーズを商品開発室と共有して、よりよいサービスづくりに役立てられれば良いなと思います」
中川「価格だけでない、当社の魅力を感じていただけるようなサービス開発には、直接お客さまの声をいただく営業と一体となった開発が不可欠です。全国で一緒に頑張りましょう！」
