目的

OFケーブルとは、紙と油(油浸絶縁紙)で絶縁されているケーブルとなっており、近年、課電劣化と呼ばれる新たに発見された劣化現象による絶縁破壊事故が発生しています。当社では絶縁油の成分を分析することで課電劣化現象を捉える診断法を開発し絶縁破壊事故を未然に防止することを目的として研究を進めてきました。

OFケーブルの構造

OFケーブルの構造

絶縁破壊したOFケーブル

絶縁破壊したOFケーブル

概要と成果

課電劣化とは、絶縁油に溶けている銅や硫黄などが銅化合物として絶縁紙に堆積(絶縁紙の黒色化)することで放電が発生し、その後も銅化合物が堆積、放電を繰り返すことで最終的に絶縁破壊が発生します。
当社では絶縁油に溶けている銅の量をICP発光分光装置を用いて測定し、その増減から課電劣化の進行度合いを診断するICP課電劣化診断法を開発しました。
当手法により実際に劣化している設備を発見することに成功し、絶縁破壊事故を未然に防止しています。

ケーブル絶縁紙への銅化合物堆積(絶縁紙の黒色化)

ケーブル絶縁紙への銅化合物堆積
(絶縁紙の黒色化)

課電劣化現象における油絶縁油中の銅量の増減

課電劣化現象における油絶縁油中の銅量の増減

共同研究(開発)者

東京電設サービス株式会社

成果の適用先・事例

66kV以上のOFケーブル全てに適用可能です。

お問い合わせ先

東京電設サービス株式会社 地中事業本部
〒146-0095 東京都大田区多摩川2-8-1
TEL 03-6371-3410 FAX 03-6371-3169