概要と成果

地盤調査では一般的にボーリング機械を用いますが、山岳地における調査では、この運搬にモノレール等を用いるため、距離によっては調査費用以上の仮設費を要します。そこで地質の確認と硬さの指標である標準貫入試験(N値)に特化した、簡易に運搬可能で削孔水等も不要とした軽量な地盤調査試験機を開発し、既に現場調査に実適用して実績をあげています。一方、平坦地から丘陵地での杭基礎を対象とした調査の場合は、支持層(N値>50)厚さの確認が要求されるため、既開発機を参考にして、支持層の厚さの把握等が可能な高機能化させた調査機のプロトタイプ改良機を開発しました。

  • 標準貫入試験機の機能にN値50以上の地盤削孔する機能を追加した既開発のポータブル貫入試験機の改良機をクローラ運搬可能な重量で開発
  • 開発機の性能を現場適用性確認試験を実施し、N値50以上の地盤を目標貫入深さ(5m以上)削孔可能なことを確認

今後、作業効率化に向け、「貫入後のボーリングロッド引抜」、「ボーリングロッド接合」等の効率化を図ります。

図1 既開発の軽量標準貫入試験機と高機能化したプロトタイプ改良機

図2 調査状況(左:全景、右上:標準貫入、右下:削孔)

図3 支持層(N値>50)厚さ確認結果

共同研究(開発)者

株式会社 東設土木コンサルタント

成果の適用先・事例

地層中にN値>50の岩塊等が部分的に出現する山岳地域で調査地点までの仮設運搬設備が必要の地盤調査等に活用。

担当部署

経営技術戦略研究所 技術開発部 次世代電力インフラエリア

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