目的

大気環境の腐食性を定量的に評価することは、大気に曝される電力設備の保守・寿命推定において重要な課題です。当社では、ACMセンサ(Atmospheric Corrosion Monitor)を用いて、管内150カ所以上の腐食速度データを蓄積して、亜鉛めっきと炭素鋼の腐食速度評価マップを作成しています。

概要と成果

腐食寿命診断

センサの表面に、雨や夜露、付着物からなる水膜が生成されると炭素鋼基板が腐食して電流が流れます。この電流の大きさを測定することで環境の腐食性を評価することが出来ます。

腐食速度マップの作成

センサで測定したデータ(腐食速度)と大気腐食の要因である環境・気象・地形の因子を用いて、炭素鋼および亜鉛めっきの腐食速度マップを作成し、設備の長期保全計画の作成を支援しています。

ACMセンサ測定システム

ACMセンサ測定システム

成果の活用先・事例

ACMセンサを用いた設備の腐食評価、腐食対策の立案、コンサルティングを行っています。また、腐食や材料劣化に関する研修、腐食・損傷原因の評価、広範なエリアの腐食速度マップの作成も行っています。

担当部署

経営技術戦略研究所 技術開発部 材料・化学エリア