可愛らしいイメージがあるシカですが、
尾瀬でもシカによる被害が深刻になっています。
ここではその現状と対策をご紹介いたします。
可愛らしいイメージがあるシカですが、
尾瀬でもシカによる被害が
深刻になっています。
ここではその現状と対策を
ご紹介いたします。
右上にある2枚の写真を見てください。2003年頃と現在の尾瀬ヶ原の様子です。黄色い花は尾瀬を代表するニッコウキスゲ。じゅうたんのように咲き誇っていましたが、いまや絶滅の危機に瀕しています。これはニホンジカによる影響です。
環境省によると、尾瀬にはもともとニホンジカはいませんでしたが、1990年代半ばから確認されるようになり、2010年頃から被害が拡大しました。シカは、ミズバショウやニッコウキスゲなどの花や芽を摂食します。
また湿原を踏み荒すため、植物の根を傷つけます。その結果、植物は減少・消失し、裸地になった後に従来とは異なる植物が育つ現象が起きています。これは尾瀬の貴重な生態系を壊すことにも繋がりかねません。
環境省によると、尾瀬にはもともとニホンジカはいませんでしたが、1990年代半ばから確認されるようになり、2010年頃から被害が拡大しました。シカは、ミズバショウやニッコウキスゲなどの花や芽を摂食します。
また湿原を踏み荒すため、植物の根を傷つけます。その結果、植物は減少・消失し、裸地になった後に従来とは異なる植物が育つ現象が起きています。これは尾瀬の貴重な生態系を壊すことにも繋がりかねません。
踏み荒らされたヌタ場
食害にあったミツガシワ
シカ柵の設置(群馬県)
罠を注意喚起する看板
現在、シカによる被害の状況調査、シカが入らないようにする柵の設置、罠の設置、銃器による殺処分などの対策を実施されており、毎年数百頭のシカが処分されていますが、その被害が縮小するまでの成果は確認されていません。
対策を進めるうえで、現在2つの課題を抱えています。
1. 捕獲・処分の担い手である猟師さんの高齢化・減少
2. 処分されたシカの活用方法が確立されていないこと
尾瀬を守ってきた方々の間では、ミズバショウやニッコウキスゲがなければ、尾瀬が尾瀬でなくなってしまうという危機感が強くなってきています。
このような状況のなか、尾瀬を守るために奪われたシカの命を無駄にしたくない、大切に活かし人の暮らしの中で役立てその命を感じてほしいという想いで立ち上げた「おぜしかプロジェクト」などの活動が出てきています。当社もこの現実に向き合い、真剣に取り組んでいきます。