水力発電

関東の水力発電事業の歴史は、1892年(明治25年)、関東で最初の電気事業用水力発電所である、箱根発電所の運転開始より始まりました。 (国内では明治24年の京都蹴上発電所に次ぐ2番目)
初めは小規模で、供給範囲は発電所周辺のごく狭い範囲に限られていましたが、発電所の大規模化や長距離交流送電技術の発達により、遠隔地にある発電所から電力の供給が可能となり、本格的な開発が始まりました。そして、日本の電気事業における電源構成が水力を主体とする、水主火従の時代を迎えることとなりました。
その後、1951年(昭和26年)に9電力会社体制が発足し、戦後の電力不足と高度経済成長による電力需要の急増に対応するために火力発電所の開発が加速、火主水従の時代を迎えるまで、水力発電は日本の電力供給の主力を担っていました。
火主水従の時代を迎えてからも、水力発電は揚水発電所により電力の需給バランスを調整するという、電力の安定供給の中でも重要な役割を担っています。

東京電力グループでは、水力発電は東京電力リニューアブルパワー株式会社が運営を担い、主に群馬県・栃木県を中心とした利根川水系、長野県・新潟県にまたがる信濃川水系、山梨県の相模川・富士川水系に、合計163ヶ所、総出力約980万kWの水力発電所を保有しています。

また、国内外で600~700万kWの総開発規模を目指して、再生可能エネルギーの主力電源化を推し進めていくこととしており、2022年、インドネシアで再生可能エネルギー発電事業を行うKencana Energi Lestari社の発行済株式の25%を取得し、関連会社化いたしました。