福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2021年2月14日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・2月13日午後11時8分頃、福島県沖を震源とする地震(マグニチュード7.3(暫定値))が発生。(双葉町:震度6弱、大熊町:震度6弱、楢葉町:震度6弱、富岡町:震度5強)
・福島第一原子力発電所において、現時点で、外部への影響を及ぼすような異常はありません。
・福島第一原子力発電所の地震関連情報(点検状況等)は、次の通りです。
○地震加速度
6号機 水平 235.1ガル 垂直116.5ガル
○主な時系列
2月13日
午後11時08分頃 地震発生
午後11時08分 免震棟1階南側渡り廊下で火災警報発生
午後11時10分頃 物揚場排水路モニタの指示値が低下。放射線を測定する水槽内に付着した放射性物質が地震の影響で剥がれ落ちたことから、計測値が下がったものと推定。なお、当該排水路、上流において漏えいが確認されていないこと及び、海水放射線モニタ(全βの指示値)に有意な変動はないことから、環境への影響はなし。
午後11時20分 大型休憩所で火災警報発生
午後11時23分 原子力警戒態勢発令
午後11時33分 滞留水移送設備、水処理設備の運転停止
午後11時55分 以下について確認
1~6号機設備プラントパラメータ 異常なし
原子炉注水設備(1~3号機) 運転継続
使用済燃料プール冷却設備(1,2,3,5,6号機※、共用プール) 運転継続
※4号機は地震発生前から停止中
モニタリングポスト指示値 有意な変動なし
発電所敷地境界・構内ダストモニタ指示値 有意な変動なし
構内線量表示器指示値 有意な変動なし
海水放射線モニタ・構内排水路モニタ指示値 有意な変動なし
午後11時59分 双葉消防本部(一般回線)に連絡
2月14日
午前0時07分 免震棟1階南側渡り廊下の火災警報発報について、現場確認の結果異常なしを確認
午前0時55分 パトロールを開始(区分III)
午前1時09分 1~6号機設備、水処理設備、雑固体焼却設備について、集中監視室でパラメータ確認を実施し、異常なしを確認
午前1時10分 雑固体焼却設備についてパトロール完了。異常なし確認
午前0時14分以降 構内ダストモニタ5箇所の指示値に若干の上昇を確認。当該ダストモニタの最大値は1.6×10-5Bq/cm3(3号機海側)であり、警報発生値(高警報設定値:5.0×10-5Bq/cm3)と比較して小さいこと及び通常の変動範囲内であることを確認(通常の変動範囲内:2×10-5Bq/cm3~5×10-6Bq/cm3)。なお、午前2時ごろに、概ね上昇前の指示値に戻った。
午前1時36分 大型休憩所の火災警報発生について、現場確認の結果、異常なしを確認
午前2時08分頃 5号機および6号機の原子炉建屋のパトロール終了。その際、5号機および6号機の使用済燃料プール付近において、地震の揺れでプール水が溢水したものと思われる水溜りを確認。溢水の継続はなく、外部への影響なし。なお、原子炉建屋は、その他異常なし。
<5号機>
場所;原子炉建屋オペレーティングフロア 4箇所
4箇所とも、0.5m×0.3m×1mm (約600cc)
<6号機>
場所;原子炉建屋オペレーティングフロア 4箇所
・2m×0.5m×1mm
・1m×0.5m×1mm
・0.1m×0.1m×1mm
・0.2m×0.1m×1mm (計約1,600cc)
午前2時24分 5号機廃棄物処理建屋パトロール終了。異常なし確認
午前2時36分 3・4号機中央制御室および3・4号機タービン建屋のパトロール終了。異常なしを確認
午前3時07分 6号機廃棄物処理建屋パトロール終了。異常なし確認
午前3時13分 処理水等貯蔵タンクまわりパトロール終了。異常なし確認
午前3時16分 水処理設備パトロール終了。異常なし確認
午前3時17分 5、6号機タービン建屋パトロール終了。異常なし確認
午前3時50分頃 運用補助共用施設パトロール完了
パトロールで、同施設内の使用済燃料プール付近において、地震の揺れでプール水が溢水したものと思われる水溜りを確認。溢水の継続はなく、外部への影響なし。
なお、運用補助共用施設は、その他異常なし。
場所;運用補助共用施設内使用済燃料プール
・6m×0.1m×1mm (約600cc)
午前3時35分 モニタリングポスト 異常なし確認
午前3時47分 気象観測装置 異常なし確認
午前5時00分頃 FタンクエリアH3タンクフランジ下部から、水の漏えいを確認。タンクの貯留水は、5、6号機建屋内地下に溜まっていた滞留水。漏えいした水は、堰内にとどまっており、外部への影響はない。
その後、連結弁を閉め、当該タンクを隔離したが、漏えいはタンク下部フランジ5箇所から継続している。
午前6時45分頃までに、次の設備について、異常なしを確認
1~4号機設備のうち、
・原子炉注水設備
・原子炉格納容器ガス管理設備
・窒素ガス封入設備(A系、B系、非常用)
・使用済燃料プール冷却設備
午前10時46分頃 J9タンクエリアで水溜りがあることを確認。漏えい防止拡大を防ぐために設置された堰の中に留まっており、外部への漏えいは確認されていない。
その後、水溜りの水を分析した結果、塩分濃度が0%、pHが8、放射能濃度がバックグラウンドと同等であることを確認。これにより、当該水は、塗装面とコンクリート堰の間に染み込んでいた雨水と判断。
午後1時01分 滞留水移送について設備に異常が無いことを確認したことから、1号機原子炉建屋からプロセス主建屋への滞留水移送を再開。他の建屋についても、滞留水移送を順次再開する。
午後1時26分 物揚場排水路の水を分析した結果、セシウム137で2.3Bq/L、全βで7.3Bq/Lであり、通常値であることを確認。
午後1時51分 すべての「区分III」パトロールが完了。モニタリングデータに有意な変動がないことをあたらめて確認。
なお、廃棄物関連施設のパトロールにおいて、瓦礫保管エリア一時保管施設のコンテナの一部に傾きや転倒が確認されているが、内容物の飛散がないことを確認。
午後2時00分 原子力警戒態勢を解除。
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。2月12日午後2時20分、79回目となる使用済燃料7体の共用プールへの移送を完了。
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。