2019年10月13日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー

福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項)

【主な作業実績と至近の作業予定等】
〇台風19号通過後の福島第一原子力発電所の状況については以下の通り。
 ・プラント関連パラメータや発電所敷地内のモニタリングポスト、ダストモニタの値に、有意な変動はなく、建屋滞留水水位についても、サブドレン水位との水位差は確保されていることを確認。
 また、パトロールによる設備の点検を実施した結果、現在のところ主要設備に影響のある異常は確認されていない。
 ・台風接近に伴う雨量の増加と同時に、各建屋に設置されている検知器による漏えい警報が8件※発生し、全て、台風の降雨による雨水と判断。
 ※漏えい警報発生(8件)
 <原因は台風の降雨による雨水>
 「2号機廃棄物処理建屋中央エリア滞留水移送配管からの漏えい警報の発生」
 「既設淡水化処理設備建屋における漏えい警報の発生」
 「プロセス主建屋における漏えい警報の発生」
 「増設多核種除去設備における漏えい警報の発生」
 「6号機淡水化装置コンテナ内における漏えい警報の発生」
 「プロセス主建屋近傍における漏えい警報の発生」
 「プロセス主建屋近傍における漏えい警報の発生(循環設備A系)」
 「使用済セシウム吸着塔一時保管施設(第三施設)における漏えい警報の発生」

 ・その他、10月12日午後10時52分に免震重要棟において、1号機タービン建屋1階漏えい監視盤用直流電源の異常を示す警報が発生し、これに伴い、1号機原子炉建屋1階北東の漏えい監視ができなくなりましたが、通信回路の部品を取り換え、10月13日午前9時25分に当該警報がリセットし、監視可能となったことを確認。
 ・10月13日午後0時59分、使用済セシウム吸着塔一時保管施設(第三施設)において、漏えい検知器が作動したことを示す警報(07BL-28NA漏えい検出)が発生。今後、現場状況を確認する。

・1号機において燃料デブリの冷却状況の実態を把握するため、原子炉注水量を一時的に停止する試験(1号機燃料デブリ冷却状況の確認試験)を実施する。この試験に関連し、10月9日から10月31日の期間、以下の予定で1~3号機の原子炉注水量の変更を行う。
 なお、2号機および3号機の原子炉注水量の変更は、1~3号機原子炉注水設備全体のバランス調整に伴うもの。
  [原子炉注水量変更実績]
  (10月9日 午前10時40分)
   2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m/h→2.0m/h
   3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m/h→2.0m/h
  (10月10日 午後1時31分)
   2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m/h→2.5m/h
   3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m/h→2.5m/h
  (10月11日 午後4時25分)
   1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.3m/h→0.0m/h
   1号機 給水系原子炉注水量     :1.3m/h→3.0m/h
   2号機 給水系原子炉注水量     :1.3m/h→2.0m/h
   3号機 給水系原子炉注水量     :1.4m/h→2.0m/h
  [原子炉注水量変更予定]
  (10月15日)原子炉注水停止
   1号機 給水系原子炉注水量     :3.0m/h→0.0m/h
  (10月17日)原子炉注水再開
   1号機 給水系原子炉注水量     :0.0m/h→1.5m/h
  (10月21日)
   1号機 給水系原子炉注水量     :1.5m/h→2.0m/h
  (10月23日)
   1号機 給水系原子炉注水量     :2.0m/h→2.5m/h
  (10月24日)
   1号機 給水系原子炉注水量     :2.5m/h→3.0m/h
  (10月25日)
   2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.5m/h→1.5m/h
   2号機 給水系原子炉注水量     :2.0m/h→1.5m/h
   3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.5m/h→1.5m/h
   3号機 給水系原子炉注水量     :2.0m/h→1.5m/h
  (10月31日)
   1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :0.0m/h→1.5m/h
   1号機 給水系原子炉注水量     :3.0m/h→1.5m/h
 なお、以下の操作は、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、必要な安全措置を定めた上で、計画的に運転上の制限外に移行し操作を実施する。
 (10月15日)に実施する原子炉注水停止操作は、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」に関し、計画的に運転上の制限外に移行
 (10月17日)に実施する原子炉注水再開操作は、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「任意の24時間あたりの注水量増加幅 1.0m/h以下」に関し、計画的に運転上の制限外に移行

【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。7月21日午後2時45分、4回目となる7体(新燃料)の共用プールへの移送を完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年9月10日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の3回目となる残置物の片付作業を実施中。
<1/2号機排気筒解体作業>
・2019年8月1日から1/2号機排気筒解体作業を2019年度内の排気筒解体完了に向けて実施中。

【サブドレン他水処理施設の状況】
サブドレン他水処理施設の状況

【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/

【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
・5号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)については、使用済燃料プール冷却浄化系を冷却する原子炉補機冷却系の補助海水ポンプが、5号機取水路内部調査に伴い以下の期間停止するため、5号機SFPの冷却が停止。
 [停止実績]
  10月7日 午前9時59分、冷却停止。SFP水温度は、25.1℃。
       午後1時50分、冷却再開。SFP水温度は、25.4℃。
  10月8日 午前9時48分、冷却停止。SFP水温度は、25.2℃。
       午後1時31分、冷却再開。SFP水温度は、25.3℃。
  10月9日 午前9時57分、冷却停止。SFP水温度は、25.4℃。
       午後1時50分、冷却再開。SFP水温度は、25.5℃。
  10月10日 午前10時6分、冷却停止。SFP水温度は、25.3℃。
       午後0時7分、冷却再開。SFP水温度は、25.3℃。
 冷却状態については、異常のないことを確認。
 [停止予定]
  10月16日 午前9時~午後3時(約6時間停止予定)
  10月17日 午前9時~午後3時(約6時間停止予定)
 各冷却停止中のSFP水温度上昇は、約1.2℃と評価(温度上昇率:約0.187℃/h)。
 10月4日午前7時現在のSFP水温度は、27.8℃。

【1~6号機の状況】
 ※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。