不適合管理委員会報告情報（平成18年7月10日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年７月１０日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年7月10日（月）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１０　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	定期事業者検査「制御棒駆動水圧系機能検査」において、制御棒（４６－４７）のスクラム試験実施後、水圧制御ユニットのアキュムレータ水圧がスクラムリセット操作前にも係わらず、スクラム前の水圧（7.9MPa）に復帰したことから、制御棒駆動水圧系充填水供給弁（113）のシートリークによりアキュムレータ水圧が上昇したものと考えられるため、充填水供給弁（113）を一端「開」としアキュムレータが正常であることを確認後、再検査を実施	D
2	1号機	中性子計装系移動式炉内計装装置（以降、「ＴＩＰ」という）の計算機との組合せによるＴＩＰ検出器走行範囲の位置確認試験において、ＴＩＰ検出器を模擬走行とすべきところ、誤って実走行させてしまい、ＴＩＰ検出器がＴＩＰ案内管閉止プラグ部で過大トルク動作により停止する事象が発生したため、当該ＴＩＰ検出器の外観点検及び電気特性試験を行い健全性を確認	C
3	1号機	停止中の原子炉冷却材再循環流量制御系（Ｂ系）において、「流体継手（Ｂ）外側インペラ軸受温度高」表示の発生及び同温度指示計のハンチングが認められたことから、同温度検出器（TE- 010B）の不良と判断されたため、温度検出器を点検	D
4	1号機	設備パトロールにおいて、非常用ディーゼル発電設備軽油タンク（Ａ）の予備ノズル止め弁（F101A）に銘板の紛失が認められたため、銘板を取付	D
5	2号機	プロセス計算機による主蒸気隔離弁内側(AO-F002D)の閉動作信号において、同隔離弁の閉操作を実施していないにも係わらず計算機用タイパーに「閉動作信号」が打出されたことから、プロセス計算機用リミットスイッチの動作不良が考えられるため、対応検討	D
6	3号機	プラント監視において、原子炉補機冷却系第２中間ループサージタンク水位の低下傾向が確認されたことから、調査を行ったところ原子炉補機冷却系第２中間ループ熱交換器（Ｂ）の伝熱管に漏えいがあるものと考えられるため、当該熱交換器伝熱管を閉止	D
7	3号機	プラント起動時による試料採取系ドライウェル酸素濃度検出点（ＳＰ０３１Ｂ）において、サンプリング流量の低いこと（通常値：１０l/min・今回３～４l/min）及びドライウェル酸素濃度記録計（O2RS627）の指示不良（指示値のバラツキ）が認められたため、流量調整弁（F213B）の開度を調整	D
8	3号機	プラント起動操作において、タービン駆動原子炉給水ポンプ（Ｂ）低圧加減弁（No.1）のグランド部よりシール蒸気（汚染なし）の微少な蒸気漏えいが認められたため、当該弁グランド部を点検	D
9	4号機	非常用ガス処理装置（Ａ系・Ｂ系）において、入口流量計（FI601A ・601B）・同流量記録計（FRS601）及びプロセス計算機の表示画面において、指示値不良が認められたため、入口流量検出器（FT001A・001B）を点検	D
10	その他	県・町との通報連絡要綱に基づく連絡文書「使用済燃料の保管状況（平成17年度第４四半期）」において、誤記が認められたため、誤記を訂正し、差し替え	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３